「ただの萌えアニメでは終わらない」テレビアニメ制作が発表された『放課後のプレアデス』異色のコラボが目指す先は?

 2011年2月にYouTubeで公開された連作アニメ『放課後のプレアデス』。このテレビアニメーション版の制作が発表された。2013年末に再起動が告知されて以来、久々の展開である。自動車メーカーのスバル(富士重工業)と、アニメーション企画・制作会社ガイナックスのコラボという異業種すぎるコラボが再び!

1412_ple1.jpg(c)GAINAX/放課後のプレアデス製作委員会

 この作品、以前のWEB版(YouTube版)の時にも思ったが、一見、本当に自動車メーカーとのコラボなのかというくらい車成分が薄い。主人公たちが車に乗るわけでも車が活躍するわけでもない。強いて言えば、変身に使うステッキにスバル車のフロントグリルを模した意匠が取り入れられてるとか、ステッキの起動音がエンジン音だったりとか。スバルはどちらかと言えば4WDで質実剛健なイメージの車メーカーである。しかし、『放課後のプレアデス』のストーリーは、天然系主人公のすばると4人の仲間たちが繰り広げる秘密の部活動。プレアデス星人が母性に帰るための「エンジン」のかけらを探す、放課後の冒険譚といった、思わずほっこりする物語なのである。

 さて、そんな『放課後のプレアデス』のテレビ版の制作発表会が昨年12月16日に開催されたのでいそいそと覗いてきた。場所はスバル恵比寿ショールーム。会場にはWRXやレガシィ、インプレッサなど、ガチで速そうな車が並ぶ。そんな「俺たちヘリだって作ってますぜ!」というスバル(富士重工業)のたぎる血を慰撫するかのように立っているのがSUBARU BRZ GT GALS BREEZEの4人。しかも着ているのは『プレアデス』劇中の制服を模したコスチューム。あれ、意外と合うじゃん車と女の子、とかほんわかしつつ発表会はスタート。

1412_ple4.jpg劇中の制服を模したコスチュームを着るSUBARU BRZ GT GALS BREEZEら。車と合うね!

 最初にステージに登壇したのは、ガイナックスの代表取締役・山賀博之さんとワーナーエンタテインメントジャパンの岡田プロデューサー。WEB版製作の当時はスバルのブランディングイメージのためのアニメを作ろうという話だったが、スバル&ガイナックスという、ものづくりを大切にするというスピリッツでコラボレーションをしようという流れになったのだとか。テレビ化の経緯については、山賀さんのほうから4年前の公開で大きな反響があったので是非ともテレビ化したいということで、さまざまなハードルを乗り越えてようやくの実現となった次第。山賀さん曰く「スバルとコラボして女の子たちが主人公になるアニメというのは意外だったと思う。弊社の『新世紀エヴァンゲリオン』のようにガツンとくるわけではなく、かわいらしい、ふわっとした作品。しかしテレビアニメ化するにあたり、オリジナル作品は時間がかかる。4年や5年はすぐかかってしまう」

 テレビ化に当たってのWEB版との違いについては、メインスタッフもキャストもほぼ同じ、ストーリーもプレアデス星人のエンジンのかけらを探すというのも同じだが、ストーリーやキャラクターの背景がはっきり描かれている点がとちょっと違う。「異世界からの帰還」というのも一つのテーマになりそうだ。

1412_ple2.jpg(c)GAINAX/放課後のプレアデス製作委員会

 また「ただの萌えアニメで終わらないようにする」(山賀さん)として、作品を骨太にすべく脚本や重厚な背景美術など、さまざまな方法で工夫をしているそう。WEB版では見えなかった部分を描き、それぞれのキャラを掘り下げるエピソードも用意しているという。元々、ガイナックスのオリジナル作品はキャラが可愛くても、単なる萌えでは終わらないのが身上。美少女アニメと見せかけて努力と根性、壮大な感動SF作品となった『トップをねらえ!』など、毎回見る側の期待をいい意味で裏切る作品を作ってきただけに、期待は高まる。

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