サービス精神旺盛なセクシーシーンも!? 交錯するドラマが加速していく『ガンダム Gのレコンギスタ』

――毎日、何本ものアニメが目まぐるしく放送されている現代日本。これだけ放送本数が多いと、見るのだって一苦労……。そんな悩める現代オタクのため、「おたぽる」がオリジナル作品を中心にテレビアニメ・レビュー! これさえ読めば、気になるあのアニメのあらすじから評判までがまるわかり!!※本文中には“ネタバレ”が含まれていますので、ご注意ください。

■『ガンダム Gのレコンギスタ
第14話「宇宙、モビルスーツ戦」

1412_greco14.jpg>ガンダム Gのレコンギスタ公式サイト内より。

【今週の極私的見どころ!】
 今週の見どころは、まずは「ありの~ままの~♪」で話題を振りまくMay J.が歌う新オープニングテーマでしょう。いかにもロボットアニメ的な熱さがあった1クール目主題歌に対して、新主題歌はまるでベルリ(CV:石井マーク)とアイーダ(CV:嶋村侑)の関係を描くようなロマンティックな曲になっています。全然ロボットアニメっぽくないけど。

 そして、ついに記憶が完全に戻ったラライヤ(CV:福井裕佳梨)にも注目! 意外にもお嬢様キャラだったんですね。という具合に、後半に向けて新たな展開が盛り込まれた第14話です。

【今週のおすすめ度】
★★★★★
(前回のあらすじはこちら

 さ~て、今年最後の『Gレコ』だよっ! とテレビの前にスタンバっていたら、なんか急にロマンティックな楽曲がスタート。あれ? いつの間にディズニーアニメを見ていたんだ、俺は? とポカ~ンとしていると、主題歌があのMay J.になってるじゃないですか! ディズニーからのガンダムと、日米を代表するアニメの主題歌に連続登板するなんて、すっかりアニソン歌手の仲間入りですね! 映像は相変わらずのMADムービーなんですが、けっこう良い曲だと思います。なんだか『ガンダムSEED DESTINY』でCHEMISTRYが歌っていた主題歌を初めて見た時の感覚を思い出しました!

 というわけで、早くも第2クールに突入し後半戦を迎えた『Gレコ』。前回は新勢力・トワサンガが登場し、地球側勢力が連合を組むという熱い展開があったわけですが、今回はどんなストーリーが展開するのでしょうか。

 地球側と月面からやってきたトワサンガの会談を視察するため、女性陣はドレスチェンジ。赤いドレスがやたらとセクシーなアイーダ様、少女趣味にも見える不思議なファッションのノレド(CV:寿美菜子)、そしてやたらと裾の大きなパンツスタイルのラライヤと三者三様の衣装で、ベルリにアピール! いつの間にかプチハーレム状態のベルリ君です。……が、なぜウハウハな感じではなく尻に敷かれてる印象なのか、気のせいでしょうか。そして、ラライヤの口調もそれまでの言語障害っぽさはなくなり、流ちょうなお嬢様スタイルに。どうやらほぼ精神状態は回復しているみたいです。しかし、誰もそれに突っ込まない! 「え? 一週見逃した?」など、視聴者も戸惑いを隠せない様子ですが、物語はそんな僕らを振り切るようにずんずん進行します。

 一方、何やら物騒な打ち合わせをするキャピタル・アーミィのクンパ大佐(CV:広瀬彰勇)とマスク(CV:佐藤拓也)。二人はトワサンガのドレット将軍(CV:水野龍司)をいかにして亡き者にするかを密談します。陰謀が裏で進行する中、会談は再開。両陣営の首脳が激論を交わす横で、ラライヤはトワサンガ側の人物の名を次々と解説。さらにラライヤ自身も、どうやら軍人だったことを告白。なんかすっかり記憶が戻ってるみたいです。ネット上では視聴者の動揺は広がる一方。今回の展開は超特急とかそういうレベルじゃなく、テレポートしているみたいな感じです。ガンダム的にいうと量子テレポートって感じですか? しかしよく見れば、ラライヤはまたも知恵熱が出ている様子。前回、宇宙に上がって知恵熱が出てダウンしたラライヤですが、どうやらそれがトリガーになって記憶が戻ったというところでしょうか?

 さてさて会談では、相変わらず専門用語がバンバンと飛び交います。ここでは、トワサンガから地球への密入国者を通じて、「ヘルメスの薔薇」と呼ばれる設計図が地球に持ち込まれているらしきこと。アメリア宇宙艦隊が突然宇宙に上がってきたことから、トワサンガ艦隊がザンクト・ポルトまで降りてきたことなどが判明。このあたり、『∀ガンダム』のムーンレイスの亡命者の存在を彷彿とさせますね。こうも亡命者が頻出するということで、なんとなく宇宙世紀以降の月面都市はディストピアな社会を想像させられるのは自分だけでしょうか?

 会談の場から離れ、トワサンガへ向かう意志を新たにしたアイーダとベルリ。調子のいいラライヤを眺めつつの二人のほのぼのしたやりとりに、こちらも思わずニヤニヤしちゃいます。恋人というよりも、まるで姉弟のようです。以前から二人の血縁説が噂されていますが、やはりそれは事実なのでしょうか。そんな時に、ここでマニィ(CV:高垣彩陽)が登場! マスク大尉ことルインへの思いを告げた彼女。何かを決意したような表情を見せるマニィに、ど~もフラグが立ったような気がしてなりません。その後、戦艦スペース・ガランデンに戻った彼女は、マスクと仲良くする女性パイロット・バララ(CV:中原麻衣)を見て、「あの女…」「モビルスーツの操縦、できなくちゃ。私」とライバル心をむき出しに。毎回、不幸な女性キャラが登場する富野アニメですが、今回のターゲットは彼女になるのでしょうか。このままいくと“カテジナ化”一直線のような気もします。

 ここで各艦隊に動きが出てきました。キャピタル・アーミィのスペース・ガランデンは、ドレット艦隊を沈めようと展開を開始。それを見越して、ドレット艦隊の女性指揮官マッシュナー・ヒューム(CV:たかはし智秋)もMS部隊を展開。それに同調するように、アメリア宇宙艦隊の戦艦サラマンドラのクリム・ニック(CV:逢坂良太)も動き始めますが、「今回はお友達作戦ではない」と三つ巴の戦いも辞さない様子。さらに、戦艦メガファウナもひとつ下のナットからザンクト・ポルトに向けて移動を開始。4勢力が再び集結します。そんなシリアスなシーンでも、ステア(CV:ミシェル・ユミコ・ペイン)の豊満なバストを見せつけるサービスショットやクリムとイチャつくミック・ジャック(CV:鷄冠井美智子)などのセクシーシーンを盛り込む『Gレコ』。サービス精神旺盛すぎます!

 初出しとなるラライヤのアイキャッチ。そしてマニィのアイキャッチを挟んでBパートがスタートします。刻一刻と緊迫の度合いを増す状況に対し、マニュアル通りの対応しかできない部下に、マッシュナーは「世の中、手引書どおりにいかないから人間がいるんだ」と、まるで『∀ガンダム』のギンガナム御大将のようなセリフを吐きます。「マニュアル通りに行動するな」は月の軍隊伝統の教えなんでしょうか。

 そんな中、ついにキャピタル・アーミィとトワサンガの戦闘の幕が上がります。スペース・ガランデンは囮のマスク部隊に、敵MS部隊を引き付けさせておく間にドレット艦隊に接近。艦砲射撃を開始します。しかし、ドレット艦隊にはいまひとつビーム攻撃が効いていない様子。リギルド・センチュリーの宇宙戦艦には、Iフィールドが装備されているのでしょうか。と、ここでマスクはドレット艦隊の旗艦・ギニアビザウに接近し、何かの装置を張り付け撤退します。それが何かはまだわかりませんが、「気づけよ」と言うマスクのセリフも気になります。

 そしてスペース・ガランデンは月面に向けて進軍開始。それを追うようにサラマンドラも月に向けて進軍を開始しますが、ドレット艦隊のMS・エルモランがクリムたちに迫ります。が、さすが天才クリム。モブキャラには無敵の強さを発揮します! 迫る追撃群をミックと二人で無双。ド派手な戦闘を展開します。「つくづく天才だよ、俺は!」と爆笑しつつ自画自賛。これがなければ完璧なんですけどね。

 メガファウナにも複数のエルモランが接近。それをG-セルフとG-アルケインが迎撃します。ここで登場した敵パイロットのリンゴ・ロン・ジャマノッタ(CV:浅沼晋太郎)は、G-セルフを見て「うちにあった試作機じゃ」と驚きを隠せない様子。ついにG-セルフの秘密を知る人物が登場しました。そんなリンゴの驚きをよそに、ベルリ君はG-セルフで八面六臂の大活躍。「ひとつ…2つ…!」と、まるでコンスコンのリック・ドム部隊を全滅させたアムロのような戦いぶりをみせてくれます。ベルリ強すぎです! その鬼神のごとき強さの前に、思わずリンゴも降参。メガファウナの捕虜となってしまいます。

 戦闘は終わり、いよいよ月面への旅が始まります。先ほどマスクがギニアビザウに打ち込んだのは、「降参すれば地球に住まわせてやる」というメッセージだったことが判明。いつの間にかトワサンガと地球側が戦争しているような体になっていますが、これはマスクの独断専行でしょうか? それともマスクは、トワサンガの艦隊を配下に引き入れ、クーデターでも起こそうとしているのでしょうか? しばしば「クンタラの名誉を懸けて」と言っていることから、それくらいの野心があるのかもしれませんね。

 もう一人の野心家・クリムもまた、地球での居住権をダシにトワサンガ側から離反者を募ろうとしています。さらに、このまま月面に向かいドレット艦隊の撤退を交渉しようとしているようですが、果たしてどうなることやら……。対するドレット艦隊は、後続の増援部隊と合流して地球帰還作戦「レコンギスタ」を遂行するつもりの様子。各方面で思惑が交錯します。

 一方、メガファウナではラライヤが自発的に会話をするようになり、完全に覚醒したことがわかりました。ベルリたちの名前もしっかり認識していたり、これから故郷に戻ることを喜んだりと、普通の少女のそぶりを見せます。また本当の名前も「ラライヤ・アクパール」と判明。ネット上では「今さら?」という声も上がっていましたが、Aパートのラライヤは大部分の記憶が戻ってはいたものの、自発的に会話できるまでではなかったためにまだ本調子ではないとみんなが思っていた、ということでしょう。この辺はかなりあいまいな演出なので、もうちょっとわかりやすいとよかったかな~という気がしないでもありません。が、さっそくラライヤに触れようとするベルリに、アイーダが注意。完全にベルリはアイーダの尻に敷かれていますね。

 そしてメガファウナでは、捕虜となったリンゴからトワサンガの情報を引き出す一同。月面で迎撃されることを見越したアイーダから、ベルリは「あなたは立派な戦士です」と持ち上げられ、MS部隊の中核になることをお願いされますが、素直に喜ぼうとせずに意地を張ってしまいます。この微妙な少年の心理描写はいいですね! ツンデレ少年のリアクションに、視聴者からも「かわいい」「ちょろい」とコメントが上がります。ラライヤに続いて、ベルリも男として覚醒したみたいですね!

 次回は、いよいよラライヤの故郷に降り立つみたいです。ついに明らかになるトワサンガの世界ということで、またも目が離せません! お決まりの次回予告の決めゼリフ、今回は「宇宙に提灯が浮いていた!」です。なんじゃそりゃ!
(文/受動 明日)

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