姫乃たまの耳の痛い話 第18回

「ジャニオタ専用の裏アカのほうが楽しそうだった」ロリオタが怒りに震えたJCアイドルの素顔

2014.12.31

――地下アイドルの“深海”で隙間産業を営む姫乃たまが、ちょっと“耳の痛〜い”業界事情をレポートします。

ジャニオタのアイドルって結構います。

 あなただけ今晩は。永遠にお茶の間には届かない、最下層地下アイドルの姫乃たまです。陽の当たらない活動を細々と続けておりますが、スポットライトを浴びるほど影が増えるのもまた事実です。華々しいアイドルほど、影から伸びる手に足を掬われがち。それを私は、日陰からじっと見ています。

 私の目の前に、女子小学生向けの文房具を使っている44歳の男性がいます。小学生から中学生の若いアイドルを好み、彼女たちが好きそうな文房具やポーチを愛用しているのです。過剰な装飾の鉛筆を握りしめるその手は、数年前の出来事を振り返り、「あの13歳を許さない」と怒りに震えています。アイドルを愛し、照らし続けるほど、影は濃く見えてくるようです。そして彼は、自らが作った影から、若きアイドルの足をすくいました。

 彼が怒りに震えている理由は、熱心に応援していた女子中学生のアイドルが、ジャニーズのファンであることを隠していたためです。しかも、彼女が追っかけていたのは、ジャニーズJr.と呼ばれる若いメンバーでした。

「SMAPや少年隊ならまだしも、同世代の若い男を応援しているのは許せなかったですね」

 女子中学生のブラウン管越しの恋心に、彼が入り込める余地はなかったのでしょう。彼女の気を惹くために購入した文房具が、所在なげにしています。

「彼女がジャニオタだと知った夜は悔しくて眠れませんでした。見抜けなかった自分にも腹が立ちます」

 さらに彼を打ちのめしたのは、「ジャニオタ専用の裏アカのほうが楽しそうだった」ことでした。「裏アカ」とは、ファンや関係者に見つからないようにアイドルが利用している、ツイッターのプライベートアカウントのことです。たいていの場合、そのツイートは口汚く、彼氏のことや、アイドル業の不満、愚痴、妬みなどが書かれており、端的に言って、見ないほうが幸せです。ただし、「アイドルの裏アカをひとつ見つけたら、その周辺に100個の裏アカがあると思え」という例えもあるほどで、多くの裏アカが存在しているのが現状のようです。特に中高生のアイドルに関しては、クラスメートと交流するために所持している場合が多いとされています。

 ところで、彼は見つけなくていい推しの裏アカを、どのように見つけてしまったのでしょう。その方法は、想像以上に積極的で地道なものでした。

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