「2014 優勝」に潜入!

360°のサイリウムに囲まれてメンバーもファンも“優勝”!せのしすたぁの東京初ワンマンに行ってきた

 次は3人体制になって初めて作られた曲『NOW』。「エモい話やカッコ良い曲振りをしないと曲が流れない」というルールがあるこの曲、この日はまお自ら「曲振りしたいです」と語り出す。

「個人的に悩んだりへこんだりして何度も辞めようと思った」「その姿を支えてくれたのはゆーたんとみか、そして森永さんやファン。今、頑張るしかありません」と、ここまでの心情と感謝を語り、『NOW』が流れ出す……と思ったら、なんと、森永氏が別の曲を流してしまうという痛恨のミス! 「私の涙を返せ!」というまおの声と観客の温かいブーイングに、森永氏は「じゃあ俺が曲振りやるから!」とPA卓でマイクを握る。まお同様にこれまでの困難な道のりを語り、その中で「悩みがちなまおにつきっきりになりがちだけど、特別扱いと思わずにみかとゆーたんは文句言わずついてきてくれてありがとう」と言葉にするところに、メンバーとプロデューサーの信頼があらためて垣間見られた。今年4月から現在の3人になって再スタートを切ったせのしすたぁ。そこからつかみとったこのワンマンの光景と思うと、「もうやるしかない/今しかない/それが答え」と歌う『NOW』は、いつも以上に胸を打つものがあった。

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 そしてラストは、「そこを開けて!」と客席を割って飛び込んでの『ワタシアイドル』。限界までつめこんだフロアを「土下座3人分でいいから」とさらに広げ、観客と顔つきあわせるような距離感のパフォーマンス。そして会場中から彼女たちに差し伸べられる腕、腕、腕! そして笑顔、笑顔、笑顔! この日のライブはメンバー側から「今日は客がうるせーなー!」「オタク怖いよ!」と圧倒されるようなMCが多く聞こえたが、そんな強烈で楽しげなファンを育てたのは、強烈で楽しい彼女たち自身。誰よりも本人たちが、そんな時の流れと、自らの歩んできた道を再確認したはずだろう。

 ステージを去った彼女たちに向けたアンコールの声と拍手は止むことはなく、3人も待ちきれないとばかりに早々にステージに戻ってくる。アンコール曲は、最近定番のエンディング曲『ラストチューン』だ。「この後物販でお待ちしてます」といったコミカルな歌詞でありながら、ライブの終わりを予感させる、切なさに満ちた曲だ。しかし「最後はもう一度ブチ上げて終わろう」と、再び『ワタシアイドル』流れると、またまたステージではなくフロアのド真ん中で歌い始めた。

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 同じ曲だったが、まったく違う光景が曲の大サビで現出した。ファンのサプライズ企画で、大サビのタイミングでサイリウム点灯しながらのケチャが打ち合わされていたのだ。フロア中から無数の光が3人に注がれ、驚きに声が出ない3人の代わりに観客が「アイドル稼業は楽じゃない/どんな困難が待っていても/大丈夫ワタシアイドル」と声を合わせる。

 アイドルのライブは、「メンバーとファンの両者で作るものだ」とよく言われる。せのしすたぁのライブは確かに、メンバー3人と観客と全身全霊のパワーでのぶつかり合い、せめぎ合いのようなバチバチ感がある。だが、この日、この瞬間だけは、ファンのほうが3人に”押し勝った”。ただ、それは彼女たちにとって最高に気持ちいい“負け”だったはず。すべての曲が終わったあと、メンバーもファンも「優勝! 優勝!」と叫んでいたのだから、きっと間違いない。
(大坪ケムタ)

I'm sick too!!!

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新曲も気合い入ってます!

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