ようやく観光連盟が本腰? “ラピュタ”の友ヶ島でも脚光を浴びた和歌山県エンタメ事情

2014.12.28

和歌山県観光情報のわかやまアニメ旅より。

 12月1日に発表された2014年JOYSOUND年間ランキングでは、アニメ・特撮・ゲームで07年から7年連続で1位を死守してきた『新世紀エヴァンゲリオン』の主題歌「残酷な天使のテーゼ」が、1位の座を明け渡したことでも注目された。今年1位に輝いたのは「Let It Go~ありのままで~」。もちろん『アナと雪の女王』の主題歌である。

「Let It Go~ありのままで~」は総合でも圧巻の1位だったので、誰しもが納得のいく結果となった。「残酷な天使のテーゼ」は総合では今年は4位だが、09年から2位、1位、5位、4位、2位とトップ5入りを堅持している。定番の名曲は数あれど、テレビシリーズが初放送された1995年から20年が経過しようとしている作品で、ここまで愛されて歌い継がれている楽曲もそうそうない。

「残酷な天使のテーゼ」を歌う高橋洋子さんは、22日および23日に和歌山県を訪れ、熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社などで歌を奉納していた。高橋さんは春から各地の神社仏閣などを巡っているという。なお奉納した歌は「君が代」とオリジナルの3曲とのこと。

 そんな和歌山県は、アニメの舞台として数多く作中に登場し、ファンも聖地として巡礼している。『これはゾンビですか?』(和歌山市)、『AIR』(高野町・美浜町)、『ラムネ』(白浜町)、『びんちょうタン』(みなべ町)、『Myself;Yourself』(すさみ町)、先述の熊野本宮大社(田辺市)、熊野速玉大社(新宮市)、熊野那智大社(那智勝浦町)が登場する作品としては『朝霧の巫女』がある。

 一方、今年の和歌山県は友ヶ島が『天空の城ラピュタ』の島として話題に上った年になった。戦跡の遺構を「ラピュタ」に見立てたところから、上陸客が殺到する人気を見せている。10月に台風の影響で桟橋が損傷したため島への渡航が中止となっていたものの、翌11月に修復が完了して定期便の運行が再開された。

 また10月は、和歌山県観光連盟のサイト内に「わかやまアニメ旅」のページが新設。こちらでは友ヶ島や、11月に開催された和歌山ポップカルチャーフェスティバルなどを紹介している。

 そして舞台となったマンガ・アニメ作品の紹介には『貧乏神が!』(集英社)、『RDG レッドデータガール』(KADOKAWA)、『雑賀六字の城』(リイド社)、『戦国八咫烏』(小学館)がある。特に『貧乏神が!』は、作者の助野嘉昭さんが和歌山県出身でもあることから、イメージアップキャラクターのデザインを依頼、「和歌みなみ」と名付けられている。今後の展開も気になるところだ。
(文/真狩祐志)

■わかやまアニメ旅
https://www.wakayama-kanko.or.jp/marutabi/anime/

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