「待たせたな！」活動休止を経て、ライムベリー1年4カ月ぶりのワンマンライブに熱くなった夜

編集部

2014.12.25

　DJ HIKARUの「待たせたな！」の一言から、ライムベリー2ndワンマンライブ「MAGIC PARTY VOL.2」は始まった。といっても、前日にはイベント「世界の終わりのいずこねこの終わりの始まり」にも出演しているし、ファンにとってそれほど待たされたわけではない。……なんて細かい事を言う前に、そもそもこの「待たせたな！」は、この日の1曲目『WE ARE BACK!』におけるお約束パフォーマンスのひとつ。しかし、この2ndワンマンで開口一番放たれる「待たせたな！」は、ライムベリーの3人にとって今何より言いたかった、胸の奥から吹き出した渾身の一言だったに違いない。

　2011年に結成され、3年以上のキャリアを持つラップアイドルグループ・ライムベリー。しかしその合間には約8カ月の空白期間がある。13年の8月11日に初のワンマンライブ「MAGIC PARTY」を行うも、その後MC HIMEの手術・療養のために活動休止期間に。その休止期間も当初は「数カ月」と言われていたが、ライブ活動は同年12月の「T-Palette Records 感謝祭 2013」への単発出演のみで、それ以後も復活の兆しは見えなかった。しかし今年4月に事務所を移籍し、2MC＆1DJ体制での活動再開を突如発表した。その復活ライブのタイトルであり、そこで発表された新曲が『WE ARE BACK!』なのだ。

　そこから主催イベント「TOKYOPLAYGROUND」の定期開催、フェス内ベストアクト級の声も高い「TOKYO IDOL FESTIVAL」・スマイルガーデンでの盛り上がり、そしてシングル『IDOL ILLMATIC』の発売と、復帰以降は休養期間を取り返すような怒涛の活動を見せている。そして12月21日、1年4カ月ぶり、2度目となるワンマンライブを迎えた。活動休止を宣言した1stワンマンライブからの「待たせたな！」だったのだ。その一言で、真冬の寒い日にもかかわらず、Tシャツ1枚でこれから始まるパーティに挑むファンたちの身体を沸騰させた。

　RUN-D.M.C.『WALK THIS WAY』のビートに乗って、3人が鋭く逞しいラップで自己紹介する『WE ARE BACK!』、のっけからのジャンプとクラップで会場のテンションをたちまちピークに持っていく『SUPERMCZTOKYO』、そして最新シングル『IDOL ILLMATIC』と、オープニングからMC2人のラップと煽りが暴力的なまでに会場の熱を上げる。続く『WE DID IT』はMIXやコールといったアイドルらしい応援スタイルが少ないライムベリーの中で、しっかりケチャを打てるポイントがあるというのもあって、DJ HIKARUの歌唱パートが来た瞬間ドッと中央前方に人が押し寄せる。ステージの3人もフロアも胸の昂ぶりが迸りっぱなしだ。