『ベイマックス』はスタジオジブリに対する敬意の表れ!? 『ベイマックス』に影響を与えた日本の文化

2014.12.19

『ベイマックス』公式サイトより。

 12月20日公開のディズニー映画最新作『ベイマックス』。『アナと雪の女王』に次ぐディズニー映画の主人公が日本人の少年ということでも話題を集めている本作だが、日本のアニメや文化が製作に大きな影響を与えているようだ。

 12月17日放送の『NEWS ZERO』(日本テレビ)にVTRで登場した、監督のドン・ホールとクリス・ウィリアムズ、製作総指揮のジョン・ラセター。それぞれにとっての日本観を語っていた。ホール監督は『ベイマックス』を「日本や日本文化へのラブレターのようなもの」と語り、ウィリアムズ監督はアメリカで1978年に放送した『ガッチャマン』を見て、アニメにかかわりたいと思うようになったと明かす。そして、宮崎駿と親交があることも知られるジョン・ラセターは、「『ベイマックス』で、宮崎駿氏らのスタジオジブリの存在が大きい日本・東京に敬意を表したかった」として、アニメーション業界の人間はスタジオジブリ作品からひらめきを得ているとコメント。『トイ・ストーリー』など彼が手がけた作品の中には、『となりのトトロ』のトトロがよく登場することからも、日本アニメの影響力の大きさが伺えるだろう。

『ベイマックス』は、日本を舞台にしたマーベルコミックスの『Big Hero 6』が原案。今回の映画化にあたって、舞台をサンフランシスコと東京が融合した架空の街“サンフランソウキョウ”に変更。ホール、ウィリアムズの両監督は5年前から東京へやってきてはスケッチをし、制作のため、東京の街並みを観察していたという。

 作中、主人公のヒロが通う大学は六本木・国立新美術館を、警察署は東京駅をそれぞれ模していたり、路上に積まれていた瓶ビールのケースなどを盛り込んでつぶさに東京の路地を表現しようとしたり……両監督の目から見た東京の風景も見どころだろう。

 ちなみに、原案からデザイン変更されたベイマックスの顔のモチーフは、新宿・花園神社の鈴だそう。ホール監督曰く、神社の鈴が「つぶらな目で笑っている顔」に見えたとか。

 日本のアニメや文化にインスピレーションを受けたスタッフたちが、そのテイストを存分に盛り込んだ『ベイマックス』。ストーリーはもちろんだが、ディズニーが描く日本カルチャーも楽しみたいところだ。

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