大分県大分市の私立大分高校は、マンガ『とめはねっ! 鈴里高校書道部』(小学館)に出てくる豊後高校のモデルとして有名だ。大分高校が『とめはねっ!』のモデルとなっているのは、同校特進個性コースに設置されている書道専攻が成果を挙げているからである。その大分高校に、15年度からアニメコースが新設されるという。こちらは特進個性コースの美術専攻からの派生になるようだ。大分高校に関しては、3DCGアニメの制作に主眼が置かれることとなる。今回のアニメコースの設置だが、ソフト導入の観点からもタイミングがよい。
今年の8月から、Autodeskは同社の業界標準3DCGソフト「3ds Max」や「Maya」などのライセンスを教育機関向けに無償で提供している。もともと2010年から、25歳以下の学生はAutodesk Education Communityに登録することで3年間無償での利用が可能となっていたが、今回の件により3DCGとは直接関係のない学科やコースへと、幅広くCGソフトの導入が進むことになるだろう。
そんな大分県では、04年から別府市の私立別府大学文学部国際言語・文化学科にマンガ・アニメーションコースが設置されていることなどが知られている。また07年に同大の創立100周年記念事業の一環として開館した「大分香りの博物館」では、『銀河鉄道999』の展覧会や「アニメ・マンガ塾」など、マンガやアニメに関する企画展示も行われている。
また別府市は、昨年度、タツノコプロ作品や初音ミクなどの起用による観光PRを行ったことでも注目を集めた。湯の街として名高い別府だけに“タツノコ風呂”と銘打ったキャンペーンやTRANS CITY FEAT. HATSUNE MIKUと題してドーム内での映像上映などのイベントを実施。TRANS CITY FEAT. HATSUNE MIKUは健闘したものの、全体では目標の2割の集客と、寂しい結果に終わっている(外部参照)。
別府市は15年1月にもイベントを行うという。そして、同年2月には『鬼灯の冷徹』の地獄巡り第2弾に別府が選ばれている。一方、県西部の日田市が出身のマンガ家・諫山創さんによる『進撃の巨人』で盛り上がりを見せてきているだけに、県東部との相乗効果にも目を向けておきたい。
なお県東部に位置する大分市は来春、駅ビルのJRおおいたシティがオープンし、駅ビルの商業施設・アミュプラザおおいたにはポケモンストアもテナントとして入居する。これを機に別府市も含む、県東部のさらなる活気にも期待したいところだ。
(文/真狩祐志)
■大分高等学校 アニメコース
http://www.oita-h.ed.jp/high/course/anime.php
高校にアニメコースを新設! タツノコプロや初音ミクでの観光PR…大分県エンタメ事情のページです。おたぽるは、アニメ、話題・騒動、初音ミク、タツノコプロ、大分の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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