故・菅原文太が声優を務めた『サムライジャック』が放送決定「武士道精神は日本人よりもある」 

故・菅原文太が声優を務めた『サムライジャック』が放送決定「武士道精神は日本人よりもある」 の画像1「サムライジャック」TM & (C) 2014 Cartoon Network.

 アニメ専門チャンネルカートゥーンネットワーク(ターナージャパン株式会社:執行役員GM兼シニアバイスプレジデント:トム・ペリー)は、11月28日に逝去された日本映画界を代表する俳優・菅原文太さん(享年81)を偲び、菅原文太さんが、日本語吹替を担当した、米カートゥーン ネットワークオリジナルのアニメーション「サムライジャック」を放送することが決定いたしました。

「サムライジャック」は2001年より制作され、第56回エミー賞を受賞した人気アニメシリーズです。「パワーパフガールズ」など数多くの作品を手がけ、米ピープル誌により「エンターテイメント界の新星」と評される、業界からも高い評価・注目を集めるゲンディ・タルタコフスキーがディレクターをつとめています。日本語吹替えでは、主人公の正義感みなぎる青年“ジャック”の声に宇梶剛士さん、“ジャック“を毎回苦しめる、変幻自在の悪の帝王“アク”の声を菅原文太さんが担当。初めての共演を果たしました。美しい映像と壮大でドラマチックなストーリーに二人の声が加わって更に見応えのある世界が広がります。今回の放送では、全52話の中より、アク誕生の秘密を描くエピソード2話分(第36・37話)を放送いたします。

○●下に菅原文太のインタビューあり●○

■サムライジャック概要
【あらすじ】
はるか昔、平和な社会が突然ナゾの悪魔「アク」に襲われた。数年後、素晴らしい勇士へと成長した少年が、民を苦しめ、国を乗っ取ったアクとの壮絶な戦いを制し、トドメをさそうとしたその瞬間、アクはタイムトンネルを使い、彼をはるか未来の世界へと追いやってしまう。たどり着いた未来で、彼は「ジャック」と名づけられる。そして未来でもアクの暗黒支配は続いていることを知ったジャックは、アクの支配から人々を解放するために、戦いに挑む…

【声の出演】
ジャック…宇梶剛士
強靭な肉体と誠実な心、明晰な頭脳を兼ね備えた寡黙な剣士。ある平和な国の主の息子として生まれる。父が統治していた国がアクに乗っ取られるという混乱の中国外に脱出し、優れた剣士に成長し敵討ちに成功しかけるも、寸前でアクによって未来へと飛ばされてしまう。
アク…菅原文太
全てを支配する悪の帝王。「暗黒の使者」「嘆きの将軍」などの別名をもつ、変幻自在の妖怪。彼の残虐非道ぶりはかなりのものだが、時として「お茶目」な一面もあり、そのアンバランスさが“アク”の最大の魅力。

【放送概要】
「サムライジャック」12月27日(土) 22:00-23:00
アニメ専門チャンネルカートゥーンネットワークにて放送

「サムライジャック」菅原文太さんインタビュー(2002年アフレコ収録時のものです)

故・菅原文太が声優を務めた『サムライジャック』が放送決定「武士道精神は日本人よりもある」 の画像2

■作品をご覧になって
おもしろかったよ。なかなか教育的で、哲学的だと思った。エログロはないし。過激なアクションも過剰な暴力もないし。刀の刺し方、着物の重ね方とかはちょっと逆だったりしているけれど、非常に勉強してるよね。(アメリカのアニメなのに、作品中に出てくる各要素は)おおむね合っているし。もしかしたら日本人のほうがよく知らないんじゃないかな。原作者は日本の武士道みたいなものをきちんと勉強しているなと思う。武士道精神(サムライスピリット)は日本(人)よりもあるのかもしれないな。情けないけれど。日本人が日本の侍アニメを作って欲しいところもあるんだけどな(笑)。

■今回のキャラクター(アク)について
そこ(正体不明なところ)が面白いんじゃないかな?我々は人間の顔をしていると、それ(そのイメージ)に捕らわれてしまうじゃない?イメージが固定してしまう(イメージが膨らまない)というか…。そういう意味では想像(イメージ)を膨らましながら、役を作りこんでいく上で(ウラで)いろいろな要素を取り入れていけるので、いいんじゃないかな?

■アニメの声優について
やりにくかったな(笑)。というのは、人の顔で口があるものは外国語であれ、なんであれ、わりとやりやすいところがあるんだけど、こういうもの(アクのような想像上のキャラクター)は動きなんかも自由自在だろ?それにあわせるのがやっぱり苦労したなあ。『千と千尋の神隠し』では「釜爺(かまじい)」を演じたけど、ああいうのはやりやすい。「釜爺」はイメージが確立されていたし、オレもじいさんだから(笑)。釜爺は口もあるし、表情もあるし。これ(アク)は無機的な存在だから。だけど、愛嬌もあるしちょっとかわいいところもあるよね。

■昔からのお付き合いがある、宇梶さんとの共演について
東映時代からの知り合いだからね。向こうも気が楽なんじゃないのかな?彼はジャックに似てるよね。オレよりも良かったんじゃないかな?演じている役が人間だし、「お前ラクでいいなぁ」なんて思うよ。

■作品の“哲学”について
(哲学的な部分は)随所に感じる。劇中の「だが刀は道具にすぎん、武力に勝る力は何かを考えよ」というセリフはすごくいいよね。子供だけでなく大人に見せてもためになるんじゃないなかな?今の日本アニメは血しぶきが飛び散ったりなどリアルな表現が多いけれど、この作品はきちんと抑制が効いていていいと思う。悪役であるアクの側にもちょっとした救いというか、愛嬌みたいなところも持たせているところも好感がもてるし。

■悪役について
悪役を実際に演じている人は人がいい(性格がいい)んだよね(笑)。悪役には善人が多い、むしろヒーローのほうが怪しいかも?しれないな。いい人の役だけをやりたいなんて、ぜんぜん思わないよ。

“これからも声優をしてみたいと思いますか?”という問いに、「声優というよりも、アニメであれ、映画であれ、いいと思うものはやりたいと思うし、ひどいものはやりたくない。どんな作品にも、自分なりに一生懸命取り組む、それが大事だよ。」と答えた菅原文太さん。その思いは観る者の心に響き続け「サムライジャック」も長く愛される作品となりました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

Samurai Jack Classics 1

Samurai Jack Classics 1

(いい意味で)悪役がお似合い

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