デートムービーには持ってこい!?『Peeping Life – WE ARE THE HERO –』地元・福岡で凱旋挨拶!

2014.11.29

森りょういち監督。

 11月22日、イオンシネマ福岡にてCGアニメ映画『Peeping Life – WE ARE THE HERO –』の舞台挨拶が行われた。 11月15日より全国41館のイオンシネマで封切られた同映画だが、同日より本編DVDも発売開始され、劇場とDVDで同時展開している(さらに、劇場の前売券特典が本編DVD)。

 2008年よりDVDを発売開始し、今や累計50万超の大ヒットシリーズに成長した『Peeping Life』シリーズ。これまでのDVDの売り上げは、ヴィレッジヴァンガードでの展開が大きく寄与している。今回のイオンシネマ系列での公開も、各イオンモールにヴィレッジヴァンガードがテナントとして入っていることからも納得だろう。

『Peeping Life』シリーズは、森りょういち監督が以前に自主制作していた『EACH LIFE』シリーズが元となっていて、実写で演じた動きをCGでロトスコープするという手法を採っている。本作『Peeping Life – WE ARE THE HERO –』は、昨年発売した『手塚プロ・タツノコプロワンダーランド』の第2弾の位置づけとなる。往年の有名キャラクターが一同に会しているのが特徴だ。

 舞台挨拶に登壇したのは森監督、ブラックジャック役の松本剛さん、ハクション大魔王役のサノシュンスケさん、ゴールドライタン役の坪谷光昭さん。サノさんは、本作「バカップル」シリーズのマチャヒコ役でもお馴染みだ。

「みなさん今日はありがとうございます」(森監督)「邦画洋画、話題作が公開される中で、あえてこの作品を見に来てくださったことに感謝します」(松本さん)「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!」(サノさん)「非常に素晴らしいサスペンス映画ができたと思っております」(坪谷さん)

 と、それぞれツカミの挨拶。

「今日来ていただいているキャスト3名のうち、2名が福岡」と語る森監督も、本作を福岡で制作している。それから、本作の見どころについて話を振られた坪谷さんは「すごいですね初めから。火薬の量がすごいです」と言うと、そこですかさず森監督は「『見てない』と言ってもいいですよね? サノさんも見てないですけど」とツッコミを入れる。

 サノさんは「1週間前(11月15日)に東京で舞台挨拶をやったんですけど、(その時は見てなかったから)あまりコメントのしようがないんですよね」と苦笑い。今は見たと弁明をしつつ、「坪谷さんも今同じ状況で、(映画の前知識としては)みなさんとそんなに変わらないかなと」と水を向ける。それを踏まえて、坪谷さんは「作ってどうなってるのかも教えてもらってない感じ」と返した。

 一方、松本さんは「僕も今日の朝まで見てなくて、見てなくても大丈夫かなと思ったんですけど……ちゃんと映画になってます」とフォロー。そして、「全キャラクターに見どころがあると言ってしまえばそこまでなんですが、そんなに出番のないゴールドライタンは、ポスターを見た方が(『キン肉マン』の)サンシャインって思うようですけど」と、笑いを誘っていた。

和気あいあいとした舞台挨拶の様子。写真左から坪谷光昭さん、サノシュンスケさん、松本剛さん、森りょういち監督。

 森監督と松本さんは大学の同期で、「(松本さんは)毎日黒い服を着ていた。黒い服しかないのかと思って“ブラック”と呼ぶようになった」ことを述懐。「そんな彼がブラックジャック役をやっている」と感慨深げだった。

 和気あいあいと舞台挨拶は進行し、それぞれがシメのコメント。

「『Peeping Life』は、キャラクターの裏にある背景を見てもらうと面白いかな。ゴールドライタンを全然知らずに演じてますけど、悲しさとか見ていただけたら」(坪谷さん)
「口コミで広がってくといいなと思ってます。今日もカップルが来てますけど、この映画を見て付き合いが深まったとか、結婚したとかになるといいな」(サノさん)「誰も傷つかないし、誰も嫌な思いをしない映画だから、デートムービーには持ってこいです。見終わった後にショッピングセンターを回って、フードコートで食事も」(松本さん)

 最後に、森監督は「『Peeping Life』が始まって5年くらいになりますけども、(初期は)まったく予算がなくて、天神のカラオケ館の中で撮影したりしてました。それがみなさまの応援があって少しずつ形になり、映画館で上映できるようになりました。『見たーい!見なきゃヤダ!』ってインパクトは全然ないんですけど、空気的な作品として、日本人の生活になくてはならないものとして溶け込んでいくようにしていきたい」と挨拶を終えた。

 最近では、現在NHKのEテレで放送中の『超爆裂異次元メンコバトル ギガントシューターつかさ』で監督、9月公開の『劇場版gdgd妖精s(ぐだぐだふぇありーず)っていう映画はどうかな…?』で脚本を担当するなど、活躍をしている森監督。

『劇場版gdgd妖精s』では王子役として声優も務め、『Peeping Life』シリーズでも“オタクくん”や『ヤッターマン』のボヤッキーを演じるなど、多芸な側面を見せていることで知られる。
(取材・文/真狩祐志)

■『Peeping Life』
http://www.cwfilms.jp/peeping/

編集部オススメ記事

注目のインタビュー記事

人気記事ランキング