“堕落姫”アニメがブームの予感？ 王道の大河ファンタジー『暁のヨナ』【第一話レビュー】

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――食欲の秋！　スポーツの秋！　そしてアニメの秋!!　秋の夜長をさらになが～く熱くする新番組からお気に入りを見つけ出そう！　9～10月より放映開始された2014秋の深夜アニメの第一話をレビューして、オススメ作品をコンセルジュする連載「深夜アニメ　闇夜の千本ノック」！　※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。

【10月7日（火）編】

■『暁のヨナ』　
第1話 「王女ヨナ」

『暁のヨナ』公式サイトより。

　白泉社刊「花とゆめ」連載の草凪みずほの原作マンガを、米田和弘監督とアニメ制作・studioぴえろによりテレビアニメ化。

　四龍伝説が伝わる高華王国の地。緋龍城に住まうヨナ姫は、十六歳の誕生日を迎えようとしていた。父王イル、幼馴染で護衛を務めるハク、密かに恋心を抱いていた従兄のスウォンらと宴の一日を過ごすはずだった。だが宴の夜、スウォンとの婚姻を反対するイル王はスウォン自らによって殺されてしまう。一体誰を信じればいいのか、なにが真実なのか？　今ヨナと四龍の男たち、それぞれの運命をめぐって激動の歴史が動き出そうとしていた。

『しろくまカフェ』『それでも世界は美しい』『さばげぶっ！』など、最近少女マンガ原作のアニメ化に精力的に取り組んでいるstudioぴえろ。その流れの最新作となるのが本作です。

　コミックスは現在15巻まで刊行されており、まさに大河ファンタジーの趣ですが、宮廷恋愛モノと思いきや実は活劇アクションの要素が強く、姫が国を追われ、外の世界と自国の実態を知って成長していくという歴史王道モノのストーリー。同じ白泉社で『ベルセルク』を描いているマンガ家・三浦建太郎先生も本作のファンとされるほど、男性にも読みやすい内容です。このあたりのテイストをうまくアニメ本編にも組み入れてもらえれば、男女問わず楽しめる作品に発展してゆくのではないでしょうか。

　音楽を担当する梁邦彦さんは、『十二国記』や『彩雲国物語』シリーズを担当されていた方。こちらはやはり舞台が古代アジア風のファンタジー世界ということで起用されたのかな？　と想像してしまいました（笑）。

　ところで、箱入り娘で世間知らずに育てられたお姫様が厳しい世界に突き落とされる話というと、どうしても現在放映中のアニメ『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』を思い浮かべてしまいます。偶然の一致なのか、これから“堕落姫モノ”が流行のジャンルとして今後アニメ界に大きく勢力を広げてゆくのか？　こちらのほうも気になるところですね。

【こんな作品のファンにもオススメ】
『ふしぎ遊戯』『封神演義』

（文／出口ナオト）