視聴者の反応も織り込み済み!? “薄い本が厚くなる”展開で、話がダイナミックに動いた『トッキュウジャー』第35駅

 一方のはぐれ幹部純情派・シュバルツ将軍VS明も負けてはいません。会うなりいきなり殴りかかる明を「相変わらず話の苦手なやつだ」といなすシュバルツ将軍。どうやら明は敵味方関係なく、手が出てしまうタイプなようです。厄介なシャイなあん畜生だこと。「話して聞くお前じゃないからな」「何の用かくらい言えんのか」「ドリルレッシャーを返してもらう」「なるほど聞けぬ相談だ」……何か問題は明だけにあるわけではないような気がしてきました。

 壮絶な斬撃をかわしながらも窮地に陥った明は、シャドー怪人としての雨を呼ぶ能力を発揮して、一旦姿をくらまします。するとそこに車掌さんから、ライトたちの危機を告げる電話が! そのせいで居場所がシュバルツ将軍にバレてしまった明、さあ、どうする?「(シュバルツに)ちょっと待て、取り込み中だ」いや、どっちかといえば電話よりシュバルツ将軍とのバトルのほうが取り込み中だろ。それでもアプリチェンジャー片手に、シュバルツと戦う明。ながらスマホは危険です。

 このままではライトたちのピンチに間に合わない、そう考えた明のとっておきの手とは……なんと武装放棄からの変身解除! そして「お前が言うどんな条件でも飲む、絶対だ。その代わりドリル烈車を返してくれ」の謝罪!! この堂の入った謝男王(シャーマンキングと読もう)っぷりに、ネット上では「どんなものでも飲んでくれるんだな」「何だこの薄い本を厚くする展開は」と、大反響の嵐が。

 その頃、ライトたちのほうは、突如参戦した皇帝ゼットの一撃で全員強制変身解除。お気に入りのライトを引きずり起こし、強引なあごクイっをすると皇帝ゼットは「このままお前を取り込んだら、どうなる? なじむのか、消えるのか……」なんでしょうか、このホモホモしさは。それでも抵抗の意思を見せるライトを、皇帝ゼットは『ジョジョの奇妙な冒険』第二部のサンタナばりの露骨な肋骨で自分に取り込もうとします。「いやーん、一つになっちゃう」「大丈夫、痛いのは最初だけ」など、貴腐人な皆様が思い思いのアフレコをネット上で行なっていると、「トッキュウジャー」の良心回路・グリッタ嬢が「ホモはいけません!」とばかりに皇帝ゼットの体内から飛び出し、ライトを突き飛ばしました。

 意外な事態に、皇帝ゼットはクライナーでキャッスルターミナルへと帰還。そこにドリルレッシャーを取り戻した明が駆けつけ、いよいよ烈車が13両揃い、新しい力のお目見えです。全烈車を収納したハイパーターミナルは、特別合体モードに移行! ついに姿を現した超巨大ロボット・トッキュウレインボーの力とは……。

「立った……」(モルク侯爵談)

「……だけ?」(ネロ男爵談)

 よ、読まれていた! さすがは小林靖子にゃん(脚本担当)、ツッコまれる前に、自作のキャラでツッコむ。視聴者がどう思うのかなんて、もうお見通しなのです。だからトッキュウレインボーのことを「稼動域すごい狭そう」とか「箱型ロボットというよりただの箱」とか「歩く烈車図鑑」とか「見ろ、まるで烈車たちが木に群がる虫のようだ」なんて、ネット上で視聴者が言っても無駄なのです。無駄、無駄、無駄、無駄ーーーっ!

 トンデモなく大きくなったトッキュウレインボーに対抗するには、こちらも力押ししかない、とモルク侯爵たちもクライナーロボを強引に合体させます。しかしトッキュウレインボーの猛烈なパワー(別名、新商品推し力)、そして「あまり動かせないけど、とりあえず刀持たせたら子供たち喜ぶから」という意図が透けて見えるような必殺技・トッキュウレインボーファイナルスラッシュの前にあえなく敗退したのでした(そういえばレインボーカラーって、欧米じゃゲイカラーだよなー)。

 まさかのシュバルツ将軍と明の急接近に、グリッタ嬢の存在を敵味方ともに知ることとなったりと、もしかしたら俺は先週一話見逃してるんじゃないかと不安になるほど、話がダイナミックに動いた35駅でした。

 あと今回、やたらと総裁の首が落ちたりズレたりしたので、『究極超人あ~る』(小学館)のR・田中一郎かとツッコんでしまった私はアラフォーです。

 さて烈車戦隊トッキュウジャー。勝利のイマジネーション! 出発進行!! 次の停車駅は、かつて昴ヶ浜の小学校に教育実習生としてきていたさくら先生を見つけたヒカリ(演:横浜流星)。果たして先生は、ヒカリたちのことを覚えているのでしょうか? さらに新たな戦士トッキュウ0号も登場(?)の「第36駅 夢は100点」です。かつて女の先生に憧れたことがある人も、そうでない人も、乗り遅れのないよう、ご注意ください!!

 EDの列車紹介は西武鉄道「9000系」、大井川鐵道井川線「南アルプスあぷとライン ED90形機関車」、JR四国「N2000系“うずしお”」でした。

(文/雑賀洋平)

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