もしも娘が「アイドルになりたい」と言い出したら父親はどんな言葉をかけることができるのか？

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　そして、「それでもやりたい」と言うんだったら……自分としては否定できないんですよね。というのも自分も“フリーライター”という怪しげな職業を、親の反対をブッちぎって始めた人なので。「なりたい！」という思いを止めさせて、その後ずっと後悔させるほどつらいことはない。でも、だからといって、なんでも「じゃあやれやれ！」と言うのも違う。

　反対はしない、ただ覚悟を決めさせる。こっちの言うことで「じゃあ止める……」と言い出すようなら、その程度の思いだったということだろうし。上に書いたような娘に言うであろう言葉も、それに対して反論するかどうかよりも「そんな現実を知った上でもやりたいか」という本人の意思確認をしたいという意味合いですね。たぶん、これはアイドルでなくても、子供に「○○になりたい」って言われたら同じことを言うのかな……という気はしています。花屋でもケーキ屋でもライターでも公務員でも。まあ、公務員についての「それでいいのか？」が、あまり思いつきませんが。

　でもねえ、こんなシミュレーションしてみても、実際本人がなりたいんだったら親のいないところで勝手に応募しちゃうんだろうなと思いますよ！　もしくは“父親スルー”されるとか。それ以上に「子どもの頃たびたびアイドル現場に連れて行かれたせいで、アイドルが嫌いになった」という、ちょっとしたバッドエンドもありえますね。終わらないマルチエンディング、それが育児だ！　

●大坪ケムタ
1972年、佐賀県生まれ。主に18禁系からプロレス・芸能・旅行など幅広いジャンルを手がける尻の軽いフリーライター。近年ではアイドル記事やパンフレット制作なども手がける。共著に「ゼロからでも始められるアイドル運営」（コア新書）。
ブログ＜http://otb.hatenablog.jp/＞

 
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