ご当地アイドルは儲からない!? 今やその数は500近くとも…乱立するご当地アイドルの“リアル”

1411_gotochiidol_01.jpgはちきんガールズ公式サイトより。

 11月5日放送の『FNSドキュメンタリー大賞』(フジテレビ)で放送されたドキュメンタリー『脱藩、巡礼、負けないチカラ~たとえば あるご当地アイドルのかたち~』。アイドルのドキュメンタリーといえば、劇場化されたAKB48の作品が代表的でもあるが、このドキュメンタリーでは、全国に乱立するといわれる「ご当地アイドル」に注目。地方で活動するアイドルの現状が垣間みることができた。

 高知さんさんテレビが制作した本ドキュメンタリーは第23回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品で、今年4月に東京進出した高知県のご当地アイドル「はちきんガールズ」に密着したもの。ナレーションはAKB48やももいろクローバーZなどのアイドルオタクと知られる、お笑いコンビ・南海キャンディーズの山里亮太が務めている。

 ドキュメンタリーでは、市場のすみっこに置かれたトラックの荷台といった簡素なステージでパフォーマンスする彼女たちが映され、メンバーの平田伊梨亜は「鮮魚コーナーなんかでやると、買い物中のおばちゃんなんかに『邪魔!』と言われる」と笑っていた。また、創業者である宮脇修氏が、高知生まれである縁からフィギュアメーカー「海洋堂」のイメージガールを務める彼女ら。急きょ決まった海洋堂ホビー館四万十で行われたライブでは、機材が届かずマイクなしでパフォーマンスするようすが見られた。

 そんな彼女たちは、みな高知の芸能スクール「シエロクラブ」出身。そのオーナーで、かつて劇団四季の女優だった門脇幸がはちきんガールズのプロデュースを務めており、劇団四季仕込みのダンスや歌を彼女らに教えこんでいた。

 だが今は、さまざまなアイドルが世をひしめく“アイドル戦国時代”。ご当地アイドルも今や500チーム近くいると言われている。ドキュメンタリーの中で、『全国あいどるmap』(KADOKAWA[エンターブレイン])を手がけたフリーライター・山村哲也氏は現在の“アイドルの飽和状態”を指摘。「ちょっと増えすぎちゃいましたよね。地元でのイベントの数は決まっているのに、同じ県に何個もアイドルがいる。当然、仕事の量は減りますよね」とご当地アイドルの現状について語っていた。

 また、山口県のご当地アイドル「山口活性学園」の玉乃井信彦プロデューサーも「正直、(ご当地アイドルが)儲かると思っている人も多いけど、実際は厳しいです」と明かし、このままだと質の低いアイドルがたくさんでき、せっかく広がったご当地アイドルの輪が縮小してしまうのではと危惧していた。

 そんな中、「東京の人にも高知の良さを知ってもらいたい」と東京進出を決めたはちきんガールズは、高知県の坂本龍馬になぞらえて東京進出を“脱藩”と呼び、天下取りを目指す。ライターの山村氏は「(はちきんガールズが)どう天下取りをしていくか想像つかないし、逆にちょっと不安でもある。地元のファンの方がどう思っているのだとか……」と期待しながらも不安視していた。

 ほかにもドキュメンタリーでは、10代の学生である彼女らが東京の高校に入学、編入するためにアイドル活動の傍ら勉学に励むようすや、幼少から芸能活動をしている彼女らの軌跡を追っていた。このようなアイドルに迫ったドキュメンタリーといえば、『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ)が2011年5月に放送した「アイドルすかんぴん」も記憶に新しい。「アイドルすかんぴん」では売れない“地下アイドル”を取り上げていたが、今回のようなご当地アイドルのリアルも昨今のアイドルブームの一端なのだろう。

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