「アルミンは男です!」『進撃の巨人』作者・諫山創の“里帰り”イベントに県内外から2500人が“進撃”【後編】

■『地獄先生ぬ~べ~』の「人喰いモナリザ」に影響 ライトな質問受け付けもコアに

1411_shingeki_sato2_2.jpg降雨の影響で左手を降ろすかたちになった超大型巨人。

 こうした8年間の打ち合わせエピソードをへて、質問コーナーに。10月9日発売の「別マガ」11月号で、女キャラであるミカサ・アッカーマンが同期生で仲良くしてる“女の子”として、男キャラのアルミン・アルレルトと諌山さんが答えたことについての、問が飛んだ。この回答は、当時『NHK News WEB』の「つぶやきビッグデータ」にも反映されるほど、話題となった。これに対して、諌山さんは「アルミンは男です!」と断言。「サシャ(・ブラウス)とか答えるところを、普通のことを答えちゃいけないという思考が働いた」と弁明していた。その一方で、性別が議論されているハンジ・ゾエについては「いつか決着をつけなきゃいけない」と言葉を濁す一幕も。

 また、ミケ・ザカリアスはエルヴィン・スミスと同期か? との質問には「エルヴィンよりちょい上。階級が逆転されたイメージ」と答え、「(ミケの)身体は登場人物の中では一番デカい。人間の匂いをかぐのは(自分と)どっちが上かを計っている」そうだ。そしてこの場にて、ミケの誕生日が11月1日に決まっていた。

 やはり人気キャラのリヴァイ兵長に関する質問も少なからずあった。「絵が簡略化されてきて、ジャン・キルシュタインとの区別がつきにくい」ことについては、「(僕は)人の顔を覚えるのが得意なので、ちょっと見た人でも見分けがつく。その感覚が普通だと思ってると、ちょっと目尻が違うとか髪型が違うとかで(自分の中で)キャラクターが分けられてても、多くの人にはわからないみたいだから、分けられるようにしたい」と希望した。また「性格だけは親近感を持てるようにしたいけど(各キャラクターの中でも、リヴァイは)虚構度が高い」「髪型を違う感じにするなら刈り上げキープでちょっと伸ばして結ぶ」「『ウォッチメン』のロールシャッハがモデル。寝てなくて何かにとりつかれている人(のような感じ)を目の下にいっぱいライン【通称:諌山線】を入れて表現できたら」などなど、リヴァイに関する多くの質問が飛び交い、改めて人気キャラであることを窺わせた。

 一方、商品化にあたって「キャラの組み合わせで、この組み合わせならいるはず(商品化されるはず)のキャラがいない」という話にも及んだ。これは、アルミンがことごとくグッズ化されないという状態を背景にした質問だ。これには川窪さんが「(商品化については)アニメの製作委員会が企画するだけでなく、他社からの依頼もある」と代弁。「その会社が作りたい商品や使いたいキャラの意向が反映されている。アルミンが“ハブミン”と言われてるのも、諌山さん、編集部、製作委員会の意向ではない」ことを明らかにした。

 このほか「伏線を張らない回よりも、張る回は頭から血が出るんじゃないかってくらい難しい」「8巻のサシャとお父さんとの会話は大分弁」「影響を受けたのは『地獄先生ぬ~べ~』(集英社)の『人喰いモナリザ』」「自分が女性だったら、好きなのは現実ならライムスターの宇多丸さん、『進撃の巨人』だとライナー」「ジャンはももいろクローバーZでいうと高城れにさん」など……諌山さんはファンとのコアな交流を楽しんだ。

 おしまいに、諌山さんは質問者として、お世話になった保育園の保母さんを指名。保育園時代に自分の指を吸っていた思い出話に始まり、結婚はいつするのか? という問いが飛び出した。諌山さんは「結婚は1人ではできないので、なすべきことをなしてから」と照れくさそうにしていた。

 このあと、さらに抽選者による壁画作りや握手会の実施など、最後まで手厚いファンサービスを忘れなかった諌山さん。翌2日は市より「水郷ひた観光親善大使」に任命、市民文化会館で「人生の選択肢」と題した記念講演に登壇と、地元での歓待を満喫していた。
(取材・文/真狩祐志)

■豊後・大山ひびきの郷
http://www.hibikinosato.co.jp/?p=2428

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