行水する女とそれを覗く少年――めくるめくジオラマの世界

1411_diorama.jpgよくわかるジオラマ趣味(ネコ・パブリッシング)

 10月31日深夜放送の『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)では、「無二の世界観が炸裂!!異能のジオラマ作家名鑑」と題し、ディープなジオラマを作成する3人を招いて、その作品を鑑賞した。

 1人目に登場したのは、NHK朝の連続テレビ小説『梅ちゃん先生』のオープニングにも作品を提供した実績を持つ山元高樹氏。しかし、山元氏が今回持ち込んだのは、自身が得意とする「昭和のエロス」作品シリーズ。1つめの作品「昭和色模様 行水の女」では、庭で行水する女と、それを塀の間から覗く少年を再現。山本氏が「たぶん、この子に見せようと思っているんですよ」「後家さんじゃないかな」と女を解説すると、タモリも「(女は)あがり際に(のぞいている少年に向かって)『よく見えた?』なんて言ったり」と妄想を膨らませて話が弾む。続く作品「ヌード劇場 美人座」はストリップ劇場。上野駅でうろうろしていて連れてこられたという設定の家出娘や、建物内のステージ、遊びに来ている永井荷風、出前に来たラーメン屋、そしてお約束の覗きをする少年などが、こと細かに作りこまれていた。

 2人目は夜景をテーマにしたジオラマを製作する石川博康氏。作品「昭和のガード下」は京成線の青砥から日暮里あたりをイメージし、30個のLEDで夜景を表現した。電車の中にはちゃんと人も乗っていて、怪しい探偵事務所、ガード下の運送会社、板金屋、路地裏の情景といった昭和らしい風景を事細かに作り込む。

 3人目は朽ちた世界にこだわる荒木智氏。打ち捨てられた木造船やテトラポッドを紙で製作し、漁網は医療用ガーゼを使い、木が朽ちた様やそこに滴る錨のサビなどをリアルに作りこんだ。また、映画『ダークナイト』のゴッサムシティを再現した作品では、ゴミ捨て場にAmazonの箱が捨ててあったり、街角の壁にゲストで出演していたお笑いコンビ・オードリーのポスターがあったり、ホームレスが空耳アワーでもらえる番組手ぬぐいを愛用しているといった細かい演出も。

 それぞれ、自分の好きなジャンルで異様なこだわりを見せたジオラマ職人たち。その技術もさることながら、作品ひとつひとつにストーリーが込められているのも憎らしい。これら、レベルの高いジオラマを見ていると、不思議と自分もジオラマ作りに挑戦したく……なりませんか?

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