【今週の弱ペダ】「第3話」~いつまでもゴール前~『弱虫ペダル GRANDE ROAD』腐女子的レビュー

――今年も腐女子の“トライアスロン”がやってきた! 今夏に最終回を向かえた『Free!-Eternal Summer-』に引き続き(?)アニメ2期となる『弱虫ペダル GRANDE ROAD』が放送開始。そんなことで、今回もやってしまいます!! 『弱虫ペダル 』腐女子的レビュー!※本文中には“ネタバレ”が含まれていますので、ご注意ください。

■『弱虫ペダル GRANDE ROAD』
ROAD.3「翔」

1410_pedal_3r.jpg弱虫ペダル GRANDE ROAD公式サイトより。

■前回までのあらすじはこちら

 福富と金城しか出てこないシーンはどう見ても社会人自転車アニメです。本当にありがとうございました。みきぽです。

 今週は京都伏見高校(以下、京伏)の御堂筋をトップに、箱根学園(以下、箱学)の福富と総北高校(以下、総北)の金城がゴール前に突っ込んできたところから! 御堂筋を見た総北1年・杉元のビックリ顔がかわいい(笑)。残り250mで大差をつけ、求め続けていた“勝利”を確信した御堂筋は空に向かい大きく腕を広げます。勝利する男・御堂筋翔。“ギリギリいける”と判断し、思いきりペダルを回します。

 すべてを捨ててきたと称する御堂筋が思い出すのは、開会式で総北・今泉こと“弱泉クン”に言い渡されたリベンジ宣言。睨みつける視線に「普通信じるん? レース中にお母さん死んだ言われて……ボクは母親死んだくらいでペダルゆるめたりせんよ」と今泉の弱さをせせら笑います。そしてさらに思い出すのは遠い昔、今日と同じような蝉の鳴く夏、子供の頃のこと……。

 病室にお見舞いにきた痩せっぱちの子供・御堂筋と入院中のお母さん。……ちっちゃい御堂筋かわいいーー!! なんだこのかわいさ。こんなかわいいのが自転車乗ってたら私みたいなのが興奮するからあかん!!(困惑)

 自転車で40kmの道を走ってきたという御堂筋。始めたばかりのロードバイクと憧れのツール・ド・フランス、そして「選手になったら自転車の後ろにお母さん乗せて優勝する」という御堂筋に、お母さんは「翔ならきっとやれるわ、歯並びもきれいだしなぁ」と微笑みます。

 そんな日の帰り道は、病院の暖かい感じを積んだままふわっとした気持ちで走っている。色で言うなら、黄色。めっちゃ力湧いてめっちゃ気持ちいい……。けれど預けられている親戚の家に帰ると、待っているのは“違う家族”。家のことで忙しいおばさんに話しかけられず、御堂筋はぐっと自分の話を飲み込むのでした。

 御堂筋にとって病院はオアシス。お母さんが褒めてくれた歯並びは自慢、自転車は宝物。けれど学校の体育は一番下手くそ、跳び箱もサッカーもダメ。将来の夢に描いたロード選手の絵は、クラスメイトに笑われて滅茶苦茶な落書きをされてしまいます。けれど、もやしっ子の御堂筋は同級生との言い合いにも勝てず、いつしか「お前らには絶対わからん!」と思うように。スポーツできて、勉強できて、面白いことが言えて……自分は“そういう人”にはなれない。ならもうロードバイクで“速くなる”だけでいい。「100個のことできるより、1個のことトコトンできる方が絶対えらいやろ!」……この決意が今も御堂筋を支えているんですね。

 そしてまた病院まで走り、お母さんに会いにいきます。ロードに乗る御堂筋を見たお母さんは「頑張り屋の翔にぴったりやなぁ」と笑い、その言葉に御堂筋は照れ笑い。お母さんの前でだけ子供の顔になるところが切ない(涙)。

 もっとお母さんとロードの話がしたくて、御堂筋はレースで勝ち続けます。もっと前に、もっと前に。そして獲得したトロフィーを持ってまた病室へ。大喜びするお母さんに「そんな凄いもんやないわ」と言いつつ、「ボク、歯食いしばって頑張ったんや……」とこっそり笑います。

 もっとお母さんに笑ってほしい……けれどその最中、お母さんの容態が急変。手術室に運ばれるお母さんを追いかけながら、御堂筋は必死に「日曜日にレースがあるから見に来て」と語りかけます。何ごともなければ一時退院するはずだった次の日曜日。苦しみのさなか、「翔が勝つとこ、見たいなぁ」と言うお母さんに「勝つに決まってる」と身を乗り出す御堂筋。お母さんは「何があっても、前に進むんやで」と優しく御堂筋を抱きしめますが、そのまま……。

いつも聞こえる幸せの音、色で例えると黄色い色。けど、その時は少し薄なっとった……。

 変わらない朝、変わらない学校。いつもと同じなのに、ぽっかり穴が空いてる気がする。日曜日のレースは優勝したけど母さんは来なかった……。ひとりぼっちになった御堂筋に残ったのは「選手になる夢」そして「勝ち続けること」。その日から“何があっても前に進む”というお母さんの言葉を繰り返し、御堂筋はたったひとりでペダルを回し続けます。

 そしてついに手にしたIH2日目のゴール前。すべてを削って作り上げた“勝利”の結晶、それだけは絶対に手放さない。狡猾だと言われようが、ロードレースはより純粋に勝ちを求めた奴が勝つ。それが御堂筋にとって勝利であり持論。

 しかし、ここでトラブルが御堂筋を襲います。“脚が動かない……”まさかのゴールまであと少しというところで、出し切ってしまったせいか、一瞬だけ止まりますが、それなら千切れろとペダルを踏み続けます。沿道に並び立つのは総北と箱学の部員たち、もちろん京伏の部員たちも。……なんだか京伏だけ宗教感がwww強いwwww

 けれどその一瞬の隙を見逃すほど金城も福富も甘くない。ついに猛追が叶い、御堂筋に並びます。何としてでも逃げ切ろうと御堂筋はなりふり構わず走りますが、あまりに力を入れ過ぎ、大事にしていた歯を割ってしまいます。

 お母さんが褒めてくれた歯並び。手の中からこぼれ落ちる勝利。もう動かない、限界のイメージ。そして福富と金城に追い抜かれる想像で、御堂筋は初めての“敗北”を予感するのでした……。

 ここで今週はおしまい!
……あのですね、私先週「まさか来週もゴールしなかったりして(笑)」って書いてまさかwwwと思って消したんですよ。いやあ! まさか今週もギリギリゴールしないとは思いませんでしたわ!!! なげえよゴール前300m!! ゴムゴムか!

 けど今週は良かった。御堂筋の過去をこんな切なくも暖かく描いてくれるなんて……正直、泣きすぎてホモどころじゃない(涙)。

 小学生の子供がお母さんの病院まで毎日2時間走って、不器用だけどたった一つの一番大事なことだけは叶えようとする御堂筋だから、こんなにまっすぐで早く、非情なまでに走れるんですね。それもお母さんに見せたかった“勝利”のために。純粋で情が深くて、悲しいな、御堂筋……。御堂筋ファンの友人が彼を“幼女”と呼ぶ気持ちがちょっとわかりました(笑)。

 対する今泉は、家族にも環境にも恵まれ、何もかも手に入れてきた人生で初めて敗北したのが御堂筋という存在。疑うことを知らないまっすぐで、それでいて努力家の今泉って御堂筋にとってどんな存在なんでしょう。少なからず意識していたから思い出すんですよね、ゴールを前にして……。

 二人ともひとりで血がにじむような努力をしてきて、自転車が好きで、ひたむきで。箱学の東堂と総北の巻島とも、金城と福富とも違う、一対の人間関係がそこにはあるんだと思います。今泉は”仲間”を知って変わりましたが、御堂筋はそれを弱くなったと思うのかなぁ。そして御堂筋は“ザク”と呼ぶ“仲間”とどうなっていくのか。

 さて、本編をぶっ飛ばすことに定評のあるCパート、今週は旅館の宴会場!? そしてステージには仏頂面の福富! 緊迫した空気の中、おもむろに取り出したのは皿。両手で細い棒を操り、いつもより多く回しておりま〜す! って皿回しかい!! まさかファンブック(※「弱虫ペダル27.5公式ファンブック」)の片隅に書かれていた特技をこんなところで見るとは(笑)。その出来にご満悦していたところを旅館の仲居さんに見つかり、福富は動揺し皿を落とします。けど大丈夫、「俺は強い!!」……はい、出ました万能オチ「俺は強い!!」(笑)。

 そして毎度おなじみ公式MAD、“やられ役みどくん”シリーズはついにお母さんが登場! 両手で顔を挟まれて倒れておりました(笑)。弱い、蚊より弱いよこのみどくん……来週も元気に倒れてくれるかな!?

【今週の私的見どころ!】
・健気でかわいくてお母さんとロードが大好きな“ショタみどくん”
・飛び抜けて大きく育つも、ひたむきで純粋で勝利を求め続ける今の御堂筋くん
・本編ではついに1秒も出てこなかった主人公・小野田坂道(みどころ……?)

【今週のBL耳】
「踏んでください! 金城さん!」(by手嶋・青八木)

(文/祭屋みきぽ)

弱虫ペダル アクリルキーホルダー 御堂筋翔

弱虫ペダル アクリルキーホルダー 御堂筋翔

さすがのみどくんもショタ時代はかわいかった

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