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コドモとアイドル~趣味は娘とのアイドル鑑賞です~ 第6回

“年齢に恋をする”ロリコンたちは危険なのか? 娘とアイドル現場を楽しむ心得

2014.10.19

「気になるのは、いわゆる『ロリコン』の人たちなんですよね(笑)。あの人らも一緒くたにされがちだけど、『大人びた顔の子供が好き』な人もいれば、『子供らしい子供が好き』な人もいる。前者のほうは『将来美人になるだろうな』みたいなところを見て楽しんでる……ってところがあるから、比較的一歩引いている感がある人たちなのかな。どちらかというと、『子供らしい子供が好き』というほうがヤバい人がいるかもしれない。ただ、HKT48の指原莉乃も言ってたけど、『ロリコンは年齢に恋をする』ってのはあるでしょうからね(笑)。『膜から声が出てるかどうかが大事だ』とか、もう本当に下品だからやめてほしいんだけど、言うからね! あの人たちは。

 あと父親になってから、自分の友人のドルヲタに対する視線は変わりましたよね(笑)。飲みながら話してる時に『娘さん育てるの大変じゃないすか』みたいな流れから、『小学5年生くらいまでちょいちょいお風呂とかも入ってたんですけど』みたいな話をすると、『で、どうなんですか?』とか妙な食いつきを見せてくるヤツとかもうね……(笑)。『どうなんですか』じゃねえよ!」

 アイドルに興味ある人/ない人で「アイドル」についての心象が違うように、父親かどうか、特に娘を持つかどうかで「女の子」に対する心象は違う。彼女や妻はどこか他人という一線が抜けないけれど、娘という、「DNAの半分が自分と同じ生き物」と身近に住み続けていると、その立場を通して感じる「女の子」はまた違ってくる。そして、一度その視線側に立ってしまうと、アイドルを見る視線も昔とは変わってしまうのは仕方ない。昔ならノリで喋れたことも「それはちょっと」と感じるようになってしまう。子供が出来る、ということでそういう“視線の変質”は必ず起きる。

「子供とアイドルを見に行ってますよ」という話をアイドルに興味のない人に言って、「え、(アイドルファンとか)危なくないすか?」と言われたことは何度かある。ただ、子供とアイドルを見に行っても「直接的な危険」は基本的にない、と自分は思う。先のリフトみたいな話もあるけれど、「そういう人」と出会う確率は街中でもあるものだし。ライブをはじめとした現場の客に関しては、先に書いたとおり「アイドルを見に来てる」わけで、「客として子供と行く分には」さほど問題はないと思う。そんな場所で何か起こす可能性の危険人物は、どんな場所でも危険を犯す可能性がある、というだけの話だ。岩手のAKB48メンバー襲撃事件も、犯人はファンではなく「誰でもよかった」タイプの男だった。

 それに、「他者からの視線」に関しては気になりだしたらキリがない……まあ、これはアイドル趣味に限らずのことだけども。

 そもそも、アイドル現場に子供を連れていくことに抵抗を感じるというのは、「夜道を歩いてたら、後ろの人が追ってくるように思える」ようなもので。ある意味、それは自分含めて「ヲタはヲタを信用してない」現れなのかもしれないし、子供という守る対象が出来たからこそ、他からの視線に対して自分が過敏になっているってこともあるでしょう。ネットを見ると、飛行機内だのベビーカーだの、子供の同伴は叩かれがちだし。自分も「過去、そっち側だった」「今もそうだったかもしれない」という思いを胸に留めながら、アイドルを見て子供が楽しそうだったら楽しませる! つまんなさそうなら帰る! 眠そうなら寝かせる! で楽しむのが一番なんじゃないでしょうか。

●大坪ケムタ
1972年、佐賀県生まれ。主に18禁系からプロレス・芸能・旅行など幅広いジャンルを手がける尻の軽いフリーライター。近年ではアイドル記事やパンフレット制作なども手がける。共著に「ゼロからでも始められるアイドル運営」(コア新書)。
ブログ<http://otb.hatenablog.jp/

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