「前髪を上げたフィギュアは売れない」 食玩を600万個売った安斎レオが語る“売れる美少女フィギュアの法則”

1410_anzai_01.jpg回天堂(マベル有限会社)公式サイト内「もえぶつ」より。

 少し変わった人物を紹介する番組『ワケあり!レッドゾーン』(読売テレビ)。以前、アニオタと知られる「神田のカメさん法律事務所」の太田真也氏が“ワケあり弁護士”として出演していた番組だが(参照記事)、日本テレビでの10月16日の放送では“ワケあり大学教授”として、京都嵯峨芸術大学の客員教授を務める安斎レオ氏が登場した。

 開口一番に「私は食玩を600万個売った男です」と言う安斎氏は食玩のプロデューサー。彼が2001年にプロデュースしたフルタ製菓の「20世紀漫画家コレクション」は、『鉄人28号』や『キューティーハニー』、『デビルマン』といった昭和マンガのヒーローフィギュアを食玩にし、600万個以上を売り上げる大ヒットとなった。

 また、安斎氏は「20世紀漫画家コレクション」のプロデュース料を、「1%のロイヤリティ」というインセンティブ契約か「月末にすぐ振り込まれる50万円」のどちらにするかメーカーから問われ、売れるかどうかもわからないので、「50万円でお願いします」と言ったという。ところがこのシリーズは本人の予想以上に売れ、インセンティブ契約だった場合だとプロデュース料が1800万円になっていたというお金事情も明かしていた。

 ほか、安斎氏は食玩など小さいサイズのフィギュアだけでなく、大きなアイテムもプロデュースしている。中間のサイズはほかメーカーがガッツリ作っているため、入る余地がないのだとか。だが、1mサイズの「宇宙戦艦ヤマト」を50個作り、29万6000円で販売したところ、即完売したという。また、最近では『ウルトラマン』の第2話にハヤタ隊員がバルタン星人に投げた手裏剣「科学特捜隊流星掌剣」を再現。こちらも50個作って約1万円で販売し、完売したそうだ。

 さらに、仏像と美少女が融合したフィギュア「もえぶつ」も紹介。番組MCのお笑い芸人・ライセンスの2人に「美少女が勝ちすぎていませんか」「乳出てますやんか!」と突っ込まれるほど仏像感のないフィギュアだが、こちらも1個約1万円で販売し、1000個ほど売れているとか。このことに関して安斎氏は「美少女フィギュアで成功するのは難しい」と、売れる美少女フィギュアの法則を説明。「日本人はロリコンの傾向があるので、(フィギュアの)前髪はおろしている。前髪を上げた女性のフィギュアはオタク層が怖がるから」という持論を述べた。なんでも、前髪を上げている女性は気が強く見えるからだと言う。だが、「前髪を上げたフィギュアは売れない」というのは、安斎氏曰く美少女フィギュア界の定説だそうだ。

 番組後半は、安斎氏のコレクションを紹介。一番のお宝は1966年に発売され、当時は50円だった『宇宙大作戦(スター・トレック)』エンタープライズ号の完品で、現在では50万円もの値がついているという。さらに実家のコレクションルームには、バービー人形版の『スター・トレック』フィギュアなど、『スター・トレック』関連のアイテムを1000個以上コレクションしており、そのコレクションをまとめた書籍「スタートレックミュージアム」(グリーンアロー出版/現在は絶版)も出版しているほど。

 また、『サンダーバード』も好きで、駄菓子屋で吊るし売りされていたサンダーバード2号のミニプラモデル、ほかにもケロヨンの未開封フィギュアなどの貴重なコレクションも披露。安斎氏は子供の頃から、すでに“遊び用”と“保存用”を持つようにしていたという、生粋のコレクターだった。

 最後に紹介されたのは、自身が原作、プロデュースを手がけた“劇メーション(劇画タッチの切り絵を背景の上で動かし、さらに特殊効果などで加工したアニメ)”作品『燃える仏像人間』。この作品は、仏像と人間が融合した仏像人間との戦いを描き、「第17回文化庁メディア芸術祭」のエンターテインメント部門で文部科学大臣賞優秀賞を受賞している。

 最後に今後の夢を聞かれた安斎氏は「自分が10歳までに体験したことを集めたり、キャラクターコンテンツを大学の授業に絡めて研究していきたい」と答えた。玩具に対しすさまじい情熱を持つ安斎氏。ぜひ一度、彼の授業を受けてみたいものだ。

「前髪を上げたフィギュアは売れない」 食玩を600万個売った安斎レオが語る“売れる美少女フィギュアの法則”のページです。おたぽるは、フィギュアホビーの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

- -

人気記事ランキング

PICK UP ギャラリー
写真new
写真
写真
写真
写真
写真

ギャラリー一覧

XLサイズ……
XLサイズって想像できないだけど!!