美少女、ジュブナイル、SF…まとめてお得なサービスアニメ『失われた未来を求めて』【第一話レビュー】

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――食欲の秋！　スポーツの秋！　そしてアニメの秋!!　秋の夜長をさらになが～く熱くする新番組からお気に入りを見つけ出そう！　9～10月より放映開始された2014秋の深夜アニメの第一話をレビューして、オススメ作品をコンセルジュする連載「深夜アニメ　闇夜の千本ノック」！　※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。

【10月4日（土）編】

■『失われた未来を求めて』　
第1話「失われた未来」

『失われた未来を求めて』公式サイトより。

　TRUMPLEから発売されたPC用アドベンチャーゲームを元に、アトリエハイキー原作、ホソダナオト監督とアニメ制作担当・feel.によってテレビアニメ化。

　内浜学園に通う秋山奏と幼なじみの同居人・佐々木佳織。2人の所属する天文学会では、近づく秋の文化祭に合わせ、プラネタリウムを企画する。新校舎の建設に伴い、現在の旧校舎での最後の催しとなるため、学園全体で大きな盛り上がりを見せる中、生徒会から校内で引き起こされる揉め事のトラブルシューター役を申し付けられる天文学会の面々。そんな折、皆で天体観測を行った夜に奏と佳織は互いの気持ちが急速に接近するのを感じる。しかし、翌日の下校時に佳織がバス事故に巻き込まれてしまう。時を同じくして学園内には轟音と大きな振動が響きわたり……？

　この秋は『グリザイアの果実』『Fate/stay night -Unlimited Blade Works-』など、美少女PCゲームを原作とする深夜アニメが数本まとまって放映開始。なんだか一昔前の深夜帯のような状況となっていますが、その中の一つがこの『失われた未来を求めて』となります。

　ファンには『われめて』の愛称で知られる本作。アニメ版のキャラデザを担当された山門郁夫さんは『機動戦士ガンダムUC』作画監督や『キルラキル』『魔法科高校の劣等生』『スペース☆ダンディ シーズン2』などの原画を担当されているベテランアニメーターです。個人的には、PC版のキャラの雰囲気を生かしつつも独自のアレンジを加え、親しみやすさのあるキャラクターに仕上がっていると感じました。

　メインストーリーは登場人物が時間を何度も跳躍するという、俗に言う“ループもの”要素のある物語のようですが、本作ではタイムスリップの要素も重要視されているようで、時間SFアニメとして鑑賞してもOK。とはいっても、深夜アニメらしく天文学会メンバー・支倉愛理の豪快なパンモロキック（修正なし）など、しっかりムフフなお楽しみカットも忘れていません。美少女恋愛物としても、学園ドタバタ・トラブルシューターものとしても、SFタイムパラドックスものとしても楽しめそうな、まとめてお得なサービスアニメ、といったところでしょうか。

【こんな作品のファンにもオススメ】
『君が望む永遠』『STEINS;GATE』

（文／出口ナオト）