――食欲の秋! スポーツの秋! そしてアニメの秋!! 秋の夜長をさらになが~く熱くする新番組からお気に入りを見つけ出そう! 9~10月より放映開始された2014秋の深夜アニメの第一話をレビューして、オススメ作品をコンセルジュする連載「深夜アニメ 闇夜の千本ノック」! ※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。
【10月4日(土)編】
■『Fate/stay night -Unlimited Blade Works-』
第00話「プロローグ」
奈須きのこ/TYPE-MOONによるアドベンチャーゲームを原作に、三浦貴博監督とアニメ制作・ufotableによってテレビアニメ化。
聖杯戦争。それは手にした者のあらゆる願いを叶える聖杯を巡り、7組の魔術師と召喚された英霊が最期の一組となるまで決闘する過酷な戦いである。数十年ごとに冬木市で行われるこの戦いに、魔術師の父の遺志を継ぐ高校生・遠坂凛もまた身を投じようとしていた。儀式によって最強のパートナーたる英霊を召喚しようとする凛だったが、そこに現れた者は……。
2006年初頭から放映されたテレビアニメ版『Fate/stay night』放映より約8年の時を経て、新たに登場した本作。制作はテレビアニメ『Fate/Zero』及び『Fate/Zero 2ndシーズン』を担当したufotableが担当しますが、『Zero』と直接繋がる続編ではなく、遠坂凛を中心とした『stay night』の新たな映像化という事です。
初回と次回、2週連続1時間スペシャルという異例の体制で放映されただけあって、作画レベルは予想以上。そのまま劇場用アニメとして映画館で上映しても遜色のない高クオリティに感じました。
0話はゲームにおける“prologue”に相当する部分のエピソードであり、凛とアーチャーが、マスターとサーヴァントとして契約を結び戦いを決意するまでを丁寧に描いていますが、劇中セリフが基本的にゲーム準拠で説明的な部分が多く、やや回りくどく思えたのも事実。このあたり、静止画とセリフで伝えるADVゲームと、キャラが動き芝居をするアニメとのメディアの違い、見せ方の違いとその難しさを痛感しました。
一口に“10年ひとくくり(10年紀・ディケイド)”と呼ばれることがありますが、オリジナルとなるゲーム版が発表されたのはもう10年前。今や前回の06年版アニメを、リアルタイムで視聴していない世代のアニメファンも多くいることと思います。今回の『Unlimited Blade Works』がアニメ版『Fate』の決定版、後世に残すマスターピースとなれるかいなか? 放映期間は分割2クールとのことなので、来年の夏頃まではどっぷりとこのワールドに浸ることができそう。
しかし、『Fate』から派生する正伝・スピンオフ含めなんらかのアニメ化作品、アーケード用の格闘ゲーム、各コミカライズの雑誌連載など、常にこの10年間メディアに露出し続けていたことは驚きです。それだけ原作に魅力とパワーがある証なのですが、今回の「原典の再アニメ化」というイベントを踏まえ、次なる『Fate』ワールドの展開がどう広がっていくのか? こちらの動きにも興味津々、見逃せないところですね。
【こんな作品のファンにもオススメ】
『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』『劇場版 空の境界』
(文/出口ナオト)
まるで劇場版クオリティ!『Fate/stay night -Unlimited Blade Works-』【第一話レビュー】のページです。おたぽるは、アニメ、作品レビュー、2014年秋アニメ、Fate/stay nightの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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