『CHAOS;CHILD』の新曲も初披露!

榊原ゆいの“あのキャラ”も登場!『STEINS;GATE』など科学ADVシリーズの名曲が満載だった「Hacking PHANTASM LIVE in TOKYO」

 いとうかなこ、PHANTASMのFES(cv:榊原ゆい)、榊原ゆいによるライブ「Hacking PHANTASM LIVE in TOKYO」が、9月21日に吉祥寺CLUB SEATAで行われた。2014年2月に香港、台湾で開催され、大好評を博したライブの、念願の東京公演だ。ゲーム『STEINS;GATE』に代表される、科学アドベンチャーシリーズの主題歌などを歌う彼女たち。シリーズ新作『CHAOS;CHILD』の発売も控える中、ファンには、熱い夜になった。

1410_hpl_01.jpg『CHAOS;CHILD』のオープニングテーマを初披露した、いとうかなこ。

 ライブは、いとうかなこが歌う『CHAOS;HEAD』の初代オープニングテーマ「Find the blue」からスタート。「スカイクラッドの観測者」「Desire Blue sky」「宇宙エンジニア」と『CHAOS;HEAD』『STEINS;GATE』のファンには、熱いナンバーが続く。そして、MCに入ると「科学アドベンチャーシリーズ第4弾、『CHAOS;CHILD』も歌うことになりました。今日は、オープニングテーマを初公開しちゃいます!」とうれしい発表が。会場もますます盛り上がる。

「『CHAOS;CHILD』はすごいよね。『CHAOS;HEAD』『STEINS;GATE』『ROBOTICS;NOTES』。そして『CHAOS;CHILD』。戻ったー!みたいな(笑)【編注:『CHAOS;CHILD』は『CHAOS;HEAD』の続編】。でも、時系列ではすべて繋がっている、別々のお話ということで、シリーズを知っている人は知っていると思うけど、ちょいちょい同じキャラクターがでてきたり、ネタでね。そういうの、私大好きなので、シリーズを通して4作品歌わせてもらえるのは、すごくうれしいです」と、いとうかなこは感謝の気持ちを伝えた。そして、新曲の「非実在青少年」へ。ゲームの内容がサイコサスペンスというだけあり、ミステリアスで少し恐ろしげなメロディーもあるが、疾走感のある曲だ。ゲーム本編への作品への期待も広がる。続いて、『ROBOTICS;NOTES』のアニメ版のエンディングテーマ「トポロジー」をしっとりと歌い、いとうかなこのステージが終った。

1410_hpl_02.jpgゴシックな怪しい世界観のステージを魅せるFES(cv:榊原ゆい)。

 次に登場したのは、今回のライブのみどころともいえる、FES(cv:榊原ゆい)。『CHAOS;HEAD』に登場するゴシック・ロックバンドPHANTASMのボーカルだ。ゲームに登場する架空のアーティストだが、作品世界に留まらず、現実でもワンマンライブを行ったり、アルバムをリリースしたりと活動を続けている。久々の日本でのライブとあって、ファンも大きな拍手で、その登場を歓迎した。「刻司ル十二ノ盟約」「運命のファルファッラ」「罪過に契約の血を」と歌い、会場はPHANTASMの荘厳なゴシックテイストの世界観に呑まれていく。そして、FESが「新しく紡がれる運命を。『月蝕のヴァニタス』」と語り、ダークな雰囲気をまとい落ち着いた曲調の新曲「月蝕のヴァニタス」を披露。『CHAOS;CHILD』のエンディングテーマということで、グロテスクでホラーチックな世界観が反映されている印象を受けた。歌い終わったFESは、「その目だれの目?」【編注:『CHAOS;HEAD』でキーワードとなる台詞】とひと言。続けて、「密教の首飾り」「磔のミサ」を歌唱。「ありがとう」と呟き、独特な世界観を携えたステージを終えた。

 そして、再びいとうかなこが登場。「Hacking to the Gate」「A.R.」「fake me」と人気ナンバーを続けて歌う。そして、「FES様、新曲歌ってた?」とMCへ。歌ったとうなずく観客を見て、「よかったぁ〜。歌ってくれないんじゃないかと思ってた〜。MCもひと言だけ、“その目だれの目?”と“ありがとう”だし(笑)」と、FESのステージとは打って変わった、“いとうかなこ節”ともいえる明るいトークが炸裂する。そして、科学アドベンチャーシリーズの曲は、ほかのゲーム機へ移植される度に新曲が作られるという話題から、昨年春に『STEINS;GATE』が映画化されたことが本当にうれしいと話し、『劇場版 STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ』の主題歌「あなたの選んだこの時を」へとライブが続く。

1410_hpl_03.jpgいとうかなことZweiが、コラボ曲「Brave the Sky」を熱唱。

 と、ここで、「科学アドベンチャーシリーズといえば、この方も歌っているので、今日は秘密のゲストを呼んじゃいました!」といとうかなこのかけ声で、Megu(ベース)とAyumu(ヴォーカル)によるバンド、Zweiが登場。『ROBOTICS;NOTES』の主題歌を担当する2人が現れ、観客もさらにヒートアップする。まずは、いとうかなことZweiがコラボレーションした、ゲーム『バレットソウル -インフィニットバースト-』のオープニングテーマ「Brave the Sky」を熱唱。なんでも、この曲は、昨年のLive5pb.【編注:5pb.Records所属のアーティストなどが一同に集まったライブイベント】で「純情スペクトラ」をコラボレーションしたのをきっかけに、コラボ曲を作ろうとなって生まれた曲とのこと。ただ、そのきっかけとなった「純情スペクトラ」を歌った際、「相手がAyumuちゃんだから、いっか」ということで、ハモリを担当していたいとうかなこが、普通は静かなはずのハモリをかなりの音量で歌っていたらしい。そして、今回のステージでも……。

1410_hpl_04.jpgシークレットゲストのZweiも会場を盛り上げる!

「Brave the Sky」を歌い終わり、Zweiにステージがバトンタッチされると、すかさず「ちょっとさっき、音量上げてきた。完璧に違うでしょ、あれ。こうくるんだ、いとうかなこは(笑)」とツッコミをいれるAyumu。そして、「でも、ライブは楽しくていいね」と言い、「純情スペクトラ」を熱唱した。Zweiのステージが終ると、再び登場するいとうかなこ。作詞・作曲を担当する志倉千代丸が「やっと優しい曲を書いてくれた」からと、『ROBOTICS;NOTES』では、最初に披露した「トポロジー」よりも気に入っていると話す「空の下の相関図」を聞かせてくれた。

1410_hpl_05.jpg榊原ゆいのステージは、かわいらしさ全開で大盛り上がり!

 科学アドベンチャーシリーズゆかりのアーティストのステージが終わり、最後に登場したのは、榊原ゆいだ。「聖剣なんていらない」から始まり、それまでとは180度変わった、キュートなステージを展開。ファンもサイリウムを熱心にふり、応援に力が入る。そして、「改めまして、榊原ゆいです! 熱いですよね、今日」と、MCへ。「私、さっきヅラから汗……って、ヅラじゃない(笑)。すごく汗をかいて、熱いって。危なくないかなって思いながら頑張って……たみたいです(笑)」と、FESのステージの様子を“FESの代わり”で伝える榊原ゆい。久々の日本への降臨については、「海外でやった時も、大丈夫かなって思う部分はありましたが、雰囲気があると受け入れられるし、作品があるから“それはそれ”で見てくれたかな……の後で、榊原ゆいで大いに盛り上がるというね、この差(笑)」と、ステージの雰囲気によるファンの盛り上がり方の差ついて語った。そして、今日の“スリーマン”ライブでは、「分かりやすい曲」を持ってきたと話す榊原ゆい。「そして僕は…」「恋の炎」「Eternal Destiny」「片翼のイカロス」と盛り上がる曲を熱唱した。

1410_hpl_06.jpgアンコールでは、いとうかなこと榊原ゆいがコラボ。

 アンコールでは、いこうかなこと榊原ゆいの2人が登場。「(先にライブをした)香港と台湾も、日本語が分かって、ゲームやアニメを見てくれている人たちもいたかから、何を言っても通じている感じはあったけど、やっぱり日本だね。安心するよね」といとうかなこ。そして、「『CHAOS;CHILD』が発表されましたけど、我々が参加することは決まってなかったんだよね。だから、Hacking PHANTASM LIVEをやっていて、呼ばれなかったらつまらないねって、話していたんだよね」と、つい最近まで、オープニングテーマとエンディングテーマを担当することを知らされていなかったことを明かした。榊原ゆいも、「私、海外で公演した時に、日本語が通じる訳じゃないのに、“出たいよね、『CHAOS;CHILD』”って、ずっと言っていたので、言えば叶うことがあるんだね」と、さりげなくアピールをしていたエピソードを語った。そして、『CHAOS;HEAD』がテレビアニメ化された時のオープニングテーマの「F.D.D.」を2人で歌う。

 再び、MCに入ると、いとうかなこが「これはレアだよね、このコラボは。だって、全員キャラが違い過ぎるよね。すごくない? 芸風がここまで全員違うのもないから。だけど、楽しいんだよ!」とライブの感想を語り、全国ツアーでHacking PHANTASM LIVEをやりたいと話す。イベントの時は、たいてい楽屋が一緒になるという榊原ゆいも、「このメンバーなら、一緒に泊まっても平気だわ」と盛り上がった。そして、そんな2人の仲の良さを示すように、榊原ゆいもカバーした、いとうかなこの「青い記憶」をコラボレーションして、「Hacking PHANTASM LIVE in TOKYO」は、大熱狂のうちに幕を閉じた。
(取材・文/桜井飛鳥)

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