これが「『けいおん!』を意識した萌え4コマ」!? 謎のウェブアニメ『土鶸井先輩保護クラブ』の正体

 今年春、謎のウェブアニメが一部のアニメファンの間で話題となった。そのアニメとは、『土鶸井先輩保護クラブ』。2011年より「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で不定期に読み切りを掲載している新進のマンガ家・窓ハルカがコミティアで発表した同名作を原作に、さらに、主役の土鶸井先輩のCVを小林ゆうが、主人公の友人である萌恵と真理絵の声をそれぞれM・A・O、種﨑敦美が担当するなど、かなり豪華な声優布陣を擁しているウェブアニメだ。

 そんな『土鶸井先輩保護クラブ』の内容を簡単に説明すると、以下の通り。病弱でプロレスラーに憧れる土鶸井先輩(留年したために、高校2年生)は、おとなしいGカップの萌恵と明るいちびっ子・真理絵(共に新入生)と出会う。土鶸井先輩を保護する「土鶸井先輩保護クラブ」のメンバーとなった3人が送る瑞々しい学園生活を描く……それが『土鶸井先輩保護クラブ』だ。本作は“王道シュール”という語義矛盾な形容詞がピッタリのハイスクール・コメディとなっている。

 さらに、オープニングテーマ「護ってかまってルンルンルン」も本編に負けず劣らず強烈。どこか“守護月天”とか“花の子”とかを想起する曲名だが、声優のM・A・Oがしっとりと「菊の門緩みながら」というサビのフレーズを歌い上げるあたり、狂気すら感じる。

 とまぁ、このようにパッと見ただけでおかしいことがわかる(褒め言葉)本作だが、何が気になるってその制作動機である。なんせ、失礼を承知でいうと窓ハルカ氏は単行本も発売されていない新人のマンガ家さん。加えて、本作はYouTubeとニコニコ動画に公開された後、その後の展開も発表されず……。単なる自主制作作品か? いや、それにしては制作陣など力が入りすぎているような……。見れば見るほど、謎が深まる『土鶸井先輩保護クラブ』。一体このアニメはなんなのか? 今回、原作の窓ハルカ氏と本作の演出を担当した青木彰人氏が取材に応じてくれるということで、『土鶸井先輩保護クラブ』について話を聞いた。

――まず、『土鶸井先輩保護クラブ』ですが、どういった経緯でアニメ化されたのでしょうか?

窓ハルカ(以下、)「『土鶸井先輩保護クラブ』は、私が出した同人のコピー本なんですけど、それを青木さんたちのアニメ制作集団『ARDELTA』に目をつけてもらったみたいで……」

青木彰人(以下、青木)「元々、窓さんのマンガをツイッターで見かけて衝撃を受けて……単純に面白いと思ったんですよね。それで、ぜひ窓さんの作品を映像化したいと思ってお声がけしました。僕らのサークル『ARDELTA』では、僕らが面白いと思ったものをアニメにしたいな、と思いまして」

――となると、『土鶸井先輩保護クラブ』は完全に自主制作の同人的な作品ということですか。

青木「こういう作品って、あくまでサブカルチャーでテレビで放送するのでもない。ただ、作品自体がすごく面白かったので、アニメにしてみたいと思った。そんなところから始まっています。もちろん、この作品が今後何かにうまくつながればいいな、とも思っていますが(笑)」

――なるほど。窓さんはアニメ化という話を聞いて、どう思いましたか?

「最初は意味がわからなかったですね(笑)。ファンの方が趣味で動画を作ってくれるのかな? 嬉しいなって。でも、出演してくださる声優さんなどをご連絡いただいて、今回のアニメ化のすごさを実感するようになりました」

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