声優誌レビュー「Pick-upVoice」2014年11月号

「Pick-upVoice」もご多分に漏れず…声優誌を席巻する『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』

――昨今の声優人気に伴い、気がつけば声優専門誌も定期・不定期を合わせて10誌以上が刊行されている。そんな“声優誌 群雄割拠”の時代にあって、各誌はどのような記事・企画をとりあげているのだろうか? 主要な声優誌を中心に、目玉記事や気になる企画などを紹介しつつ、各誌の特徴を分析していく――

声優誌を席巻する『クロスアンジュ』企画Pick-upVoice」(音楽専科社)2014年11月号。

■「Pick-upVoice」2014年11月号
出版社…音楽専科社
発売日…9月26日(毎月26日発売)
価格……1139円+税
創刊……2007年

「Pick-upVoice」11月号は珍しく両面表紙ではなく、裏表紙に新アニメ『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』の広告が。これに伴い、同アニメで主演&OPテーマを務める水樹奈々が表紙を飾っている。

 巻頭特集は2本立ての構成で、水樹のグラビア&インタビューに続いて喜多村英梨が登場。彼女もまた同アニメに出演しており、EDテーマを担当している。つまり今月の巻頭特集は『クロスアンジュ』のOP&EDを歌うキャスト2人が起用されたわけだ。

『クロスアンジュ』はサンライズとキングレコードの強力タッグによるオリジナルアニメで、クリエイティブプロデューサーに福田己津央を据えた期待作。OP&EDを歌う2人はもちろん、そのほかの出演者も田村ゆかり堀江由衣宮野真守石原夏織小倉唯上坂すみれ……など、キングレコード所属(内部レーベルのスターチャイルドを含む)の声優陣が多く起用されているのが特徴だ。

 アニメの製作発表は8月3日の水樹奈々のライブで行われ、9月23日にはキャストを招いた第1話の先行上映会、WEBマンガサイト「ComicWalker」でコミック版とスピンオフの四コマを掲載……など、とにかく大手らしい派手なプロジェクトが展開されている。

「Pick-upVoice」の裏表紙に広告が入ったのもこうした宣伝活動の一環と考えられるが、その力の入れ具合を考慮すれば、ようするに「コケたら大変なアニメ」というわけだ。すでにライバル誌「声優グランプリ」11月号での表紙&巻頭特集も決まっているなど、しばらく声優誌界隈で『クロスアンジュ』の企画が増えそうな予感……。さてさて、秋アニメの覇権を握れるかどうか、今後の動向に注目したい。

 そのほかで気になったのは、今月から始まった新連載企画「細谷佳正の今何処…わかんない!」だ。「Pick-upVoice」は「声優グランプリ」や「声優アニメディア」とは異なり連載企画が少ないのだが、三カ月前には茅原実里が、そして今月には細谷と、立て続けに連載企画が始まっている。

 今回の新連載は、細谷が東京を中心に毎回ひとつの街をブラブラするというお散歩企画。今夏にマウスプロモーションを出てフリーになったばかりの細谷は、公式サイトこそあるものの、ブログやTwitterは利用していない。ラジオとともに、彼の近況を知ることができる貴重な機会となりそうだ。

 あと個人的に嬉しかったのは、ゆいかおり(石原夏織・小倉唯)のインタビュー。ライブ前日に現地入りした際、ホテルの部屋は別々だったが、なぜか小倉の部屋で2人で寝た……という、相変わらずの仲良しエピソードを披露していました。

 アイドル声優業界において恋愛話を許さないファンは多く、歪んだ愛情をこじらせた結果、女性声優同士の仲良しエピソードに“百合”を見出す人も少なくないご時世である。一部では“百合営業”なんて声も聞こえますが、ゆいかおりに関しては本当に仲が良いんだなぁ、と純粋にほっこりした気持ちになれるので、こうした記事は大歓迎だと思うのです。
(文/神楽坂隆)

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あまりの力の入れっぷりに、ドキドキしちゃいますね!ドキドキしちゃいますね!!

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