おっさん好き腐女子も注目!? 正統派ゴシックホラーアクション『牙狼〈GARO〉-炎の刻印-』【第一話レビュー】

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――食欲の秋！　スポーツの秋！　そしてアニメの秋!!　秋の夜長をさらになが～く熱くする新番組からお気に入りを見つけ出そう！　9～10月より放映開始された2014秋の深夜アニメの第一話をレビューして、オススメ作品をコンセルジュする連載「深夜アニメ　闇夜の千本ノック」！　※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。

【10月3日（金）編】

■『牙狼〈GARO〉-炎の刻印-』　
1話「業火-HELLFIRE-」

『牙狼〈GARO〉-炎の刻印-』公式サイトより。

　雨宮慶太監督による実写アクションドラマを原作に林祐一郎監督とアニメ制作・MAPPA／東北新社によりテレビアニメ化。

　ヴァリアンテ国で行われた魔女狩りは、実は人間を食らう魔物＝ホラーの脅威から人々を守るはずの魔戒騎士や魔戒法師たちを狙った罠であった。処刑寸前の母から産み落とされたレオンは魔戒騎士ゾロである父・ヘルマンに救出される。長じてガロの鎧を受け継いだレオンは、父とともにホラーを滅する旅を続ける。一方、奸計により国を追われたヴァリアンテの王子アルフォンソも、祖国を救う伝説の黄金騎士を捜していた……。

　現代日本の闇に潜む魔と光の戦いを描いてきた実写変身ヒーロードラマ・『牙狼』シリーズ。舞台を中世暗黒時代に移してのアニメ版となる本作ですが、キャラクターデザイン協力に『シャーマンキング』『重機人間ユンボル』などで知られるマンガ家・武井宏之先生がクレジットされており、シャープな作画と相まって新しい世界観の提示に成功しています。

　実写版以来のエロティックなシーンも健在で、ヘルマンが売春宿に潜入するくだりなど、かなり濃厚な描写がなされており話題になりそうです。

　さて、初回を見た限りでは主人公のレオンよりも豪快な性格の父・ヘルマンのほうに人気が集中する予感。売春婦に化けたホラーとの戦闘シーンでは、胸毛を誇示しつつ全裸でファイトする姿におっさんキャラ好きの腐女子の皆さんからどよめきの声が上がったのではないでしょうか（笑）。第1話のエンドカードはニトロプラス所属のイラストレーター・ゆーぽんさん担当だったのですが、こちらもお尻丸出しで不敵に笑うヘルマンのイラストでした！

　この先の展開では、影山ヒロノブさん演じる人類に味方する指輪型ホラー・魔導輪ザルバの登場も実写版に引き続き予定されているようで、こちらも楽しみです。

　一見異色作に見える本作ですが、実写シリーズ同様に“父から子へ受け継がれる絆”という物語全体を貫く骨子のドラマはしっかり描かれていくことと思われます（これは『仮面ライダーZO』『鉄甲機ミカヅキ』など、ほかの多くの雨宮慶太監督作品で描かれたテーマでもあります）。

　ともあれ、近年見られなかった正統派ゴシックホラーアクションアニメとして大変期待できる一作だと言えましょう。

【こんな作品のファンにもオススメ】
『魔法少女隊アルス』『シャーマンキング』

（文／出口ナオト）