成功の秘訣は「二次創作」!? pixiv、カゲプロに学ぶサブカルを利用した企業プロモーション

1409_ned2.jpg実際のデータを提示しながらpixivについて話す笠原氏。

 自身もお絵かきが趣味のオタクだと言い切る笠原氏は、現状のpixivについて仔細に説明をした後、こう語った。

「例えば東方projectや初音ミクなど、pixivでは二次創作をするための“補完的余地”がある作品やキャラクターが好まれる。また、ユーザーが一緒に作り上げていく“共創感”も重要。インターネットを当たり前に使いこなせるデジタルネイティブ世代はUGC(User Generated Content、ユーザー生成コンテンツ)に積極的だ。だからこそUGCに適したコンテンツが好まれ、作り上げた作品を気軽に投稿できるpixivが伸びているのだろう」(笠原氏)

 また、武者氏は「インターネット世代である若年層のライフスタイルは非常に読みにくい。そんな中、pixivやニコニコ動画などUGCを扱うサービスは確実に伸びていることから、それを踏まえた上でマーケティングにサブカルチャーを利用するべきだ」と主張。若年層を取り巻く環境とサブカルコンテンツの要素を理解した上で、UGCの特性を利用しつつSNSや動画共有サイト、pixivなどのWebサービスを含む若年層の行動導線上の様々なところへ仕掛けていくことが重要だという。

 つまり、「美少女キャラクターを作りました」というだけではサブカルチャーを利用したマーケティングは成功しない。それをどこで、どのように展開していくか、運用し続けていくか、果ては“どう二次創作してもらうか”が大きな課題だ。それには、これまでの一般的なコンテンツマーケティングとは異なる手法が必要になってくるのも頷けるし、成功させるためには単に人気のキャラクターを起用するというだけではなく、コンテンツの本質を理解する必要がある、ということなのだ。

 若年層に圧倒的人気を誇る「カゲロウプロジェクト」や「pixiv」だが、それらを知らないという大人もかなり多く、まだまだサブカルコンテンツのマーケティングにおける有用性に疑問を抱く声もある。しかし、流れは変わりつつあるのが事実。サブカルチャーの人気を本質的に理解した上でマーケティングへ活用した企業こそが、これからの世の中を支える若年層へ有効なアプローチを行えるのかもしれない。

 このように、NEDではサブカルチャーを活用したプロモーションについて、さまざまなアプローチを行なっている。また、カゲロウプロジェクトをはじめ、シェアコトが携わったアニメタイアッププロモーションまとめたサイト(http://2jigen.tokyo/)も公開されたので、参考にしていただきたい。
(取材・文/福島槙子 撮影/織田上総介)

■「アニメコンテンツマーケティング」
http://2jigen.tokyo/

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