成功の秘訣は「二次創作」!? pixiv、カゲプロに学ぶサブカルを利用した企業プロモーション

2014.09.18

 今、多くの一般企業がアニメやキャラクターなどのサブカルチャーを活用した企業プロモーションに注目している。おたぽるでも度々取り上げているように、ホンダやマイクロソフトなど大手企業がこぞってコミックマーケットなどに参加しているほか、TVCMにアニメーションを起用して話題を呼ぶ企業も増えてきた。

 そんな中「本当にサブカルチャーを利用したプロモーションは効果があるのか?」「どうすればそういったプロモーションを仕掛けられるのか?」と考えあぐねている企業も少なくないのではないだろうか。

 サブカルチャーと企業プロモーションの関係はまだまだ体系的に理解しづらい。その問題に真正面から取り組み、プロモーションの成功事例を増やそうとしているのがサブカルプランナー・武者慶佑氏(株式会社シェアコト)だ。武者氏はdocomoやPARCO、Microsoft、レキッドベンキーザジャパン(クレアラシル)など、大手企業とカゲロウプロジェクトのコラボレーションを仕掛けるほか、定期的に業界のキーパーソンをゲストに招き、オタク・サブカルチャーを体系的に語るセミナー「NED」を開催している。

■「NED」とは?

「NED」を主催するサブカルプランナー・武者慶佑氏。

「NED」は「二次元エンタテインメントデザイン」の略称で、著名な世界的講演会「TED(Technical Entertainment Design)」を模したもの。これまでニコニコ動画の企業プロモーションや腐女子マーケティングについてのセミナーを開催、前回の第7回NEDでは日本マイクロソフトやGMOインターネットを招き「大手企業がなぜコミケに参加するのか」に迫った。

 NEDについて武者氏は「将来的にはTEDと併催したい!」と意気込んでいる。

■サブカルを利用した若年層マーケティング成功の秘訣

 今回はNEDの活動内容について、今年7月に「メディアとコンテンツから考える若年層マーケティング」をテーマに開催された「第8回NED」から紹介しよう。この日ゲストとして登場したのは、サービススタートから7年で会員数1100万人、月間35億PVを集める巨大サイトとなったイラスト投稿型サービス「pixiv」のマーケティング部・笠原達郎氏だ。

 全世界のインターネットトラフィックランキング、アート・エンタメ部門でも1位に君臨するpixivは、国内のみならず世界でも有数のWebサービス。今、日本国内の若者の間でpixivの認知度はかなり高く、若年層向けマーケティングを仕掛けるにあたって多くの企業から注目を浴びている。

 少子化が叫ばれ若い世代が減っていく中、pixivは破竹の勢いでPVや登録ユーザー数を伸ばす。それはなぜなのか。

編集部オススメ記事

注目のインタビュー記事

人気記事ランキング