ガチャガチャ業界で“オマージュ”はなんとなくOK? 「コップのフチ子」で年商15億! その会社のゆる~い実態とは

2014.09.03

奇譚クラブ公式サイトより。

「コップのフチ子」の大ヒットで知られるガチャガチャ業界の雄・株式会社奇譚クラブが、9月2日放送の「東京マキタスポーツ」(テレビ東京)に登場。この番組はお笑い芸人・マキタスポーツが気になる業界の裏側に迫るというもので、放送では奇譚クラブが会社の内部を公開した。

「コップのフチ子」シリーズは、現在でもヒットが続いており、10~20万個売れればヒットといわれるガチャガチャ業界で、累計550万個以上を売り上げているという怪物商品だ。ちなみに同社の「江頭2:50」シリーズも250万個のヒットを記録している。

 同社は東京・恵比寿の一軒家を社屋にしており、年商15億円だが、社員数はたったの10名。年始には泥棒被害に遭い、警察からスタッフが疑われたこともあったとか。

 そんな同社を率いる社長の古屋大貴氏によると、ガチャガチャ業界はヒット商品が出るとその類似品が続々と登場するのが常なのだとか。「(「コップのフチ子」がヒットして)なんでも引っ掛ければいいと思って、仮面ライダーや、有名なキャラクターを引っ掛けたり。おもちゃの業界自体ではよくあることです」と、古屋氏は飄々と語った。そんな古屋氏は長渕剛のファンらしく、長渕アイテムを作ろうと試みたが、先方に断られたというエピソードも。

 さらに番組では、業界大手の株式会社バンダイのガチャガチャ開発担当者と、奇譚クラブ広報スタッフとの対談をセッティング。バンダイが発売したスマートフォンのホームボタンを保護するパンツ「スマートパンツ」を紹介すると、その後に奇譚クラブが発売したふんどしバージョン「ケータイふんどしマスコット」を紹介。奇譚クラブスタッフは「あくまでもオマージュ、アンサーソングです。うちは日本ふんどし協会公認のアイテムですし!」と持論を展開。バンダイ担当者が何か言い返すかと思いきや「オマージュしてくださって嬉しいです」と語るなど、業界のユルさが露呈していた。

 また、バンダイが月20~30アイテムを開発しているのに対し、奇譚クラブは5アイテムと数は少なめ。しかも、もともと8アイテムだったものを、売り上げを下げるために5アイテムにしたとか。理由は「社長が忙しいのが嫌いだから」。ここでも同社のユルさが露呈した。

 そのほか、ふなっしーとのコラボアイテム「ふなっしー フィギュアコレクション」などといったものは、奇譚クラブもふなっしーサイドも、その収益を寄付しているという話や、「世界のパンチラストラップ」がスーパーからすぐに撤去されたり、それに懲りずに「パンティポーチ」を開発したりと、同社ならでは(?)のエピソードも披露。

 業界自体のユルさに加え、社風もつかみどころのない奇譚クラブ。最後に今後の目標を聞かれた社長は「楽しくやることですかね……あとはなにもないっすね」と笑っていたが、今後、奇譚クラブがどんなアイテムを開発するのか、まったく予想もつかず、楽しみだ。

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