「オタクだって恋したいんです」〜オタク男子の恋愛~ 街コン男子の本音【後編】

――えっ!?

B「根本的にBL好きのオタ女と萌えアニメ好きのオタ男は合わないでしょう。だから好きな作品とかは正直どうでもいいです。もちろん同じ作品が好きだと嬉しいのもありますが」
A「もっと根っこのとこで、オタクに対する“理解”と“許容”があればそれでいいんですよね。そこまで突っ込んだ話はしないですし」

――確かに、彼氏が腐男子(腐女子と腐男子の恋愛についての記事はこちら)だったらそれはそれで困るかも……。しかし、その“理解”という一言に含められたオタクの業の深さよ(笑)!

★“オタ恋”も普通の恋も、恋は恋!?

――では、Bさん。オタクの彼女と一般人の彼女と、恋愛行動に違いってありました?

B「んー、特にないですね。ただオタクの方が何かとドライだと思います。お互い踏み込まれたくない領域があるからあんまり干渉しない感じで」
A「自分の時間を大切にする人が多いですね」
B「あとは例えばデート中にちょっと欲しい物あるから~って気軽にアニメイトやヨドバシに寄れるので、オタ付き合いの方が何かと楽ではありますね」

――それって付き合いやすいんですか? 付き合いにくいですか?
B「僕も自分の世界を大切にしたいタイプなんで、ちょうどいいと思います。ただ、寂しがりの女性だと辛いでしょうね」
A「まあ付き合ってれば週1くらいは会えますし、なんだかんだで」

――じゃあ例えば、彼女に「アニメのイベント行こう!」って言われるのと「ディズニーランド行こう!」って言われるのどっちがいいですか(笑)?

B「作品によりますよ(笑)。二人とも好きな作品なら当然イベントです」
A「まあ遊園地も別に苦ではないしね」

――なるほど、勝手にオタクはコミケ以外の人ごみ、とくにリア充スポットは大嫌いってイメージが強かったんですが……(笑)。オタ男子も本当に色んなタイプがいるんですね。余談ですが、彼女を自分の部屋に招くのって勇気いります?

A「普通に汚い的な意味では(笑)。でもオタ趣味的には別に」
B「僕の場合は大丈夫。オタク関連のグッズは実家に隠してますしね」

――えっ! 実家に隠してるんですか! ちなみに私は部屋に異性を招くのはちょっと抵抗が……。同人誌が誇張でなくマジで1000冊くらいあるので(笑)。そんな同人誌だらけの女性の部屋って引きます?

B「一般人ならそりゃどん引きしますよね(笑)」
A「別に。普通にオタクだなこの子……と思います」

――一般人が引くのは私でも分かってるわ(笑)! けどオタ男子はある程度なら大丈夫そうな感じですね。

★オタクよ、恋に前向きであれ!

――そんな(オタク系街コン)“ベテラン”のお二人様、オタ女に対するテクニックを教えてください(笑)!!

B「う〜ん。オタクの女性も普通の女性と同じだなと思います。例えば連絡が続いていざ会おうって時は、xxで遊ぼうとか○○行きたいとか、具体語を引き出していくと誘いやすいとか。“オタクだから”ってとらわれない方がいいかと」
A「あと、オタクってどうしても一人だと奥手になりがちなので、席にいたメンバーでもう一度集まって男二人、女二人で会うのもオススメです。女性も行きやすくなりますし」
B「けど全員の予定合わせるの大変ですけどね(笑)。オタクはイベントごとも多いし」

――では最後に、街コンに参加したい女子・男子のみなさまにメッセージを!

B「一回街コンに参加したら、絶対もう一回行くと思いますよ」

――それはなぜですか?

A「一回目は場の空気に慣れるだけで精一杯ですから。反省会して、また行きます。そのうちいい出会いがあると信じて」
B「そう!数打ちゃ当たる!!」

――数打ちゃ当たる(笑)。

B「そしてオタクは、むしろチャンスだと僕は思います」
A「“オタク”という同じ趣味がある分、一段高いステージから関係をスタートできるので。それってすごく助かるんですよね」
B「また、ここ10年でオタクのイメージってだいぶ変わりましたよね、ほんと。市民権を得たと思います」

――なるほど。オタクは今やマイナスではなく、恋愛においてもプラス要素なんですね!

B「アドバイスをするとすれば、変に演技をしないことが大切かと思います」
A「無理にキャラ作っても途中でボロが出ますしね(笑)」
B「結局、キーになるのは人柄だと思います。5回参加して実感しました(笑)」

――以上でインタビューは終わりです。AさんBさん、ご協力ありがとうございました! 今後お二人に良い縁が巡ってくることを祈っています!

★☆★
 初めての街コン参加、そして取材を経て思ったこと。それは「オタクも人間である」ということでした。オタクの対義語として“普通”という表現をするのはあまり好きではないんですが、男オタだって普通の男ですし、女オタだって普通の女。

 人を好きになって、恋をして、家庭を持つ。今まで自分が見てきたアニメで何回も描かれてきた“普通”の生活を送りたい……年を取ってくるとそんな思いが強くなるとはお二人の弁。最近は周りの二次元一辺倒だった人まで焦りだしたそうです(笑)。

“オタ恋”ブームも一周して逆に“オタクでも恋愛したい!”という声が当たり前になってきた今日この頃。恋愛したい全てのオタクに幸多からんことを願って。
(取材・文/祭屋みきぽ)

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