声優誌レビュー「声優アニメディア」2014年9月号

声優業界の変化を、田村ゆかりの衣装に感じる!? さまざまな見どころがある「声優アニメディア」10周年企画

――昨今の声優人気に伴い、気がつけば声優専門誌も定期・不定期を合わせて10誌以上が刊行されている。そんな“声優誌 群雄割拠”の時代にあって、各誌はどのような記事・企画をとりあげているのだろうか? 主要な声優誌を中心に、目玉記事や気になる企画などを紹介しつつ、各誌の特徴を分析していく――

■「声優アニメディア」2014年9月号
出版社…学研パブリッシング
発売日…8月9日(毎月10日発売)※日曜日の場合は前日発売
価格……1250円+税
創刊……2004年

 今月の「声優アニメディア」(以下、「声アニ」)は表紙&巻頭特集に神谷浩史、裏表紙&巻末特集に雨宮天の両面表紙仕様。どちらもブルーを基調としたデザインで、夏らしい清涼感溢れるつくりになっている。ちなみに「声アニ」が裏表紙&巻末特集の両面表紙仕様を採用するのは初めてのこと。「Pick-up Voice」は毎号両面表紙で、「声優グランプリ」も不定期に両面表紙を試みている。「声アニ」の両面表紙が初めてというのは少し意外な気もするが、先月創刊10周年を迎え新たな挑戦を、といったところだろうか。

 さて、今月はどんな企画があるのかな……とページをめくろうと思ったが、その前に気になったことがひとつ。今月の「声アニ」、めちゃめちゃ分厚いじゃないですか! たしか先月号は創刊10周年記念号による大増ページだったはずだが、今月はそれ以上に分厚い。気になって厚みを測ってみると、先月号は7mmだったのに対し、今月号は9mmである。

 しかしページ数はというと、先月号が全134ページで今月号は全130ページ。ボリュームは今月号のほうが少ないのだが、この理由は“紙”である。今月号から「声アニ」の紙が厚くなり、結果として厚みが増したのだ。紙に関しては専門外なので、今回の変更が予算の都合か否かはわからない(単純に紙が厚いほうが高価というワケではない)。ただし、紙が厚くなったことで“裏写り”が解消されたのは嬉しい。

 裏写りとは、文字通り「裏ページの写真や文字が透けて見えること」だ。とくに白を基調としたページの場合、裏ページの透け具合が顕著で、せっかくのグラビアページが台無しになってしまうこともある。しかし今回、「声アニ」の紙の厚みが増したことで、裏写りがほとんど気にならなくなった。女性声優のグラビアは、そのイメージから白を基調としたパステル色の背景を用いることが多い。それだけに裏写りが目立つページも多かったのだが、今後は裏写りを気にせず読める! ……というワケだ。

 そのほか、今月号で気になったのは「Look Back Upon 10Years」に登場した田村ゆかりの記事。同誌10周年記念企画として、「声アニ」とゲスト声優の10年を振り返る内容だが、彼女が10年前の記憶として語った「この頃の衣装は全部自前」の発言が興味深かった。「声アニ」に限らず、なんとCDジャケットの衣装も自前だったとのことで、あの“ゆかりん”にもそんな時代があったのかと実感。

 しかし、彼女は10年前の時点で主演作も多く、すでに人気声優の仲間入りを果たしていた記憶がある。それでも衣装は自前ばかりというのが気になるところ。もしかしたら、この10年間で声優業界を取り巻く環境も変わり、衣装などに割く予算も増えたのかもしれない。
(文/神楽坂隆)

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