元・夢追い人が綴る“俳優奮闘雑記” 第2回

「堤真一さんて特殊な俳優さんですよね」某大手芸能事務所の新人募集オーディションでの絶望体験

 その後、その事務所からはなんの連絡もありませんでした。きっと、落ちたんでしょう。

 僕は家に帰り、改めてその芸能事務所のことをいろいろと調べました。インターネットの掲示板等からなので信憑性に欠けますが……その芸能事務所は毎週オーディションをやっていること、レッスンが始まるとそのレッスン料を取られること、紹介される仕事のほとんどがエキストラなどの役であること……などが書かれていました。新人募集という名目で人を集め、レッスン料を集めて事務所を経営するには、僕のように右も左も分からない田舎者がいい鴨になるんだと思います。まあ、よくよく考えてみれば、なんの実績もない私のような俳優志望が、いきなりスター俳優と肩を並べて仕事ができるはずなんてないんですけどね。

 今回は多数ある芸能事務所の中の1社について書きましたが、もちろん厳正な審査をしている芸能事務所もあります。芸能事務所のオーディションを受ける際には、所属されている俳優さんがどんな仕事をされているか、その事務所が映像方面に強いのか、舞台方面に強いのかなどなど、前もってよく検討してから受けてほしいものです。

●SHINOBU
1983年、兵庫県生まれ。信州大学卒。「劇団山脈」出身の元俳優。同劇団では、脚本、演出も担当した。震災をテーマにした「関西少年」が話題となり、地元のテレビや新聞に取り上げられる。出演した主な舞台に、『水の話』(演出:中嶋しゅう)『血の婚礼』(演出:門井均)「黄金の刻」(演出:なかにし礼)「アセンション・ミロク」(演出:上杉祥三)など。

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