料理の腕は正直微妙!? 柄本時生と中村蒼主演の“マンガ飯”ドラマ『本棚食堂』

1408_hondana.jpg『本棚食堂』公式HPより。

 ここ数年続く、グルメマンガブーム。それまでグルメマンガの定石であった対決路線や珍レシピものではなく、『孤独のグルメ』(扶桑社)、『深夜食堂』(小学館)、『めしばな刑事タチバナ』(徳間書店)、『きのう何食べた?』(講談社)、『いつかティファニーで朝食を』(新潮社)などに代表されるように、いわゆる日常の食べ物にスポットを当てたものが主流となっている。「ビッグコミックスピリッツ」37・38合併号から連載がスタートした『忘却のサチコ』(共に小学館)も市井の食生活を描く作品だ。また、『孤独のグルメ』『深夜食堂』『めしばな刑事タチバナ』は実写ドラマ化されるなど、まだまだグルメマンガの人気は衰えそうにない。

 こうした流れに呼応するように、マンガに登場するグルメを再現する“マンガ飯”もブームに。“マンガ飯”を扱った人気ブログや、『マンガ食堂』(リトル・モア)、『夢のキッチン』(ブティック社)といった“マンガ飯”再現本が登場し、人気を博した。

 そんな中、8月18日から、小説やエッセイ、マンガに登場するレシピの再現をテーマにしたドラマ『本棚食堂』(NHK BSプレミアム)が放送開始となった。本作の主人公は、人気少女マンガ家コンビ“姫川ロザンナ”こと真田錦(演:中村蒼)と山田二郎(演:柄本時生)。締め切りに追われた2人が、現実逃避のために小説やマンガのレシピを再現して、ほっと一息つくというストーリーだ。

 第一回となる「ニンニク編」で再現されたのは、江國香織の短編集『号泣する準備はできていた』(新潮社)の「エビやマッシュルームをにんにくで炒めただけの、文句のない一皿」、大藪春彦のアクション小説『謀略の滑走路』(KADOKAWA)の「星島スペシャル」、伊丹十三のエッセイ『女たちよ!』(新潮社)の「マイクルのキャベツ」、小林ユミヲの食マンガ『にがくてあまい』(マッグガーデン)第4巻の「舞茸とパプリカのにんにくチャーハン」の4品。

“アヒージョ”のような「エビやマッシュルーム~」に、キャベツとニンニクをラードでさっと炒めたお手軽料理「マイクルのキャベツ」など、いずれも食欲を刺激するものばかり。特に、「舞茸とパプリカのにんにくチャーハン」は、マンガからのレシピだけあって、見た目も原作の絵に忠実に再現されていた。

 美味しそうな“マンガ飯”などを披露してくれるこのドラマだが、主演で調理をする中村蒼と柄本時生の2人の手つきが悪目立ちしてしまう場面も。お玉をただなんとなく持ってときどき材料を混ぜているだけだったり、「舞茸とパプリカのにんにくチャーハン」を作ったときは、中華鍋にご飯が焦げてこびりついてしまったりする始末だ。

 完成した料理はすごくおいしそうで、二次元のレシピを再現するという設定とレシピ自体は間違いないはず。次回、8月26日放送の「魚料理編」では、『バンビ~ノ!』(小学館)のマンガ飯が登場予定とのことで、2人の料理の腕がもっと上がることに期待しつつ、“マンガ飯”ファンはこのドラマをぜひチェックしてみてはいかがだろうか?
(文/高橋ダイスケ)

マンガ食堂

マンガ食堂

レシピじゃないですが、『ドラえもん』の「植物改造エキス」の木の実にあこがれてました。

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