腐女子と腐男子の”恋愛模様”って!?

“夜の営み”は意外にも普通です! 腐女子の私が“腐男子”とお付き合いしていたころの話

 また彼は、同人活動にも理解があって、「〆切だから会えない!」と言えばアッサリ通りました。残念ながら読み専だったためアシスタントには来てもらえませんでしたが……(笑)。「私とホモとどっちが大切なの!」みたいな争いはなく、理解し合えるのがオタカップルの利点です。腐趣味と同時進行できるので、彼氏に時間を取られてホモが足りないということもなく、むしろ加速する一方でした(笑)。

 しかし、コミケやオンリーイベントだけは彼氏とは一緒に行けませんでした。もうすっかり腐趣味まで知った仲で今さらなんですが、どうしてもホモ本を血眼で買い漁る自分は彼に見せたくなくって。それに腐っても彼氏が隣にいたら、遠慮なくエロ本とか買うのはさすがに恥ずかしい……。それに関しては彼氏も同じ気持ちだったようです(笑)。

 ちなみに“夜のアレ”も、多分普通です(笑)。別の男性から「腐女子ってアナルOKなんでしょ?」と言われたことがありますが、BLを描くためアナルに関しては人一倍詳しく、危険性も知っているので開拓する気にはなれません。腐男子も肉体は普通の男の人ですからね。出す場所であり入れる場所ではない。腐女子も同じく、その辺は意外と現実的です。

 しかし色々ありまして、結局彼とは1年持たずに終わってしまいました。しかも腐趣味と関係なく、彼氏がほかの女の子を好きになってしまい、別れを切り出されたという……。泣いて嫌だと言いましたが冷めてしまったものはしょうがない。別れは結構な修羅場でしたが、頭のどこかでわりと冷静に「貸してるお気に入りのBL本回収しなきゃ……」と思い、お互いの荷物を完全に引き上げ、ひとまず腐男子彼氏との話は終わるはずでした。

 その約半月後。彼氏と別れて傷心の私はホモに走るかと思いきや、ホモを読んでは「これ彼氏が好きだった作家さんだ……」と思い出し、ホモに萌えたいのに悲しみが邪魔をする自家中毒で死にかけていました。

 そんなある日、私を心配した友人が同人イベントに連れ出してくれ、列に並びながら励ましてくれました。すると、「そうだ! 彼氏なんかいなくてもホモがある!」と自分を取り戻し、ここぞとばかりに両手いっぱいに大好きなホモ本を買い占め、ほくほくしながら帰る前にコスプレ広場でも見に行くか~と近づいてみたら……。

 なんとそこには、私の本命キャラのコスプレをした元彼が!!

 ネタのような話ですが、実話です。本命キャラのコスプレを彼氏もとい元彼が、カメラを持った女の子に囲まれてポーズを取っていました。私は“戦闘後”で髪はぼさぼさ、メイクはどろどろ、両手には大量のエロ同人。彼氏はメイクばっちり、ポーズもばっちり、ちょっと恥ずかしい衣装までばっちり。そしてあまりにも、あまりすぎる運命のいたずらにポカーンとしているうちに元彼もこっちに気付いてしまい……。お互いの姿を見て、目を合わせ、一瞬でその意味を理解しました。『……気まずいから、見なかったことにしよう』と。

 付き合っていた時よりずっと堅く通じ合い、そして深くお互いのカルマを実感した……。そうして少しばかりあった未練が砕ける音が聞こえたのでした。

 結論、腐男子彼氏はとても良いんですが……。別れた後はなまじ趣味がかぶるだけに最悪だ!!

 そういえば当時、オススメ漫画(ホモ)として彼氏に『弱虫ペダル』を読まされたのを思い出しました。今はどっかで彼もアニメ化を喜んでいるといいのですが。
(文/紋白蝶子)

腐男子クンのハニーデイズ (B`s-LOVEY COMICS)

腐男子クンのハニーデイズ (B`s-LOVEY COMICS)

801好き男子って二次元だとすごいホモくさいのにな…

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