真摯なエロ・サービスに、ヒット要素を集結させた最強アニメ!?『精霊使いの剣舞』【第一話レビュー】

• ツイート
• 

――ジメジメ蒸し蒸し、鬱陶しい梅雨空と台風をスカッとアニメでぶっ飛ばせ！　7月より放映開始された2014夏の深夜アニメの第一話をレビューして、オススメ作品をコンセルジュする連載「深夜アニメ　闇夜の千本ノック」！　※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。

【14日（月）編】

■『精霊使いの剣舞』
第1話「剣と学院と火猫少女」

『精霊使いの剣舞』公式HPより。

　KADOKAWA メディアファクトリー刊MF文庫J　志瑞祐『精霊使いの剣舞』を原作に、柳沢テツヤ監督とアニメ制作ティー・エヌ・ケーによりテレビアニメ化。

　精霊使い。それは精霊契約をなし、元素精霊界(アストラル・ゼロ)より精霊を召喚し自在に使役する事のできる姫巫女の別称である。魔王殺しの聖剣（デモン・スレイヤー）と契約を成功させ、姫巫女たちが修練を積むアレイシア精霊学院へやって来たカゼハヤ・カミトは、唯一精霊使いの力を得た男。学院長から学院に編入し、姫巫女たちとチームを組んで、最強の精霊使いを決める《精霊剣舞祭(ブレイドダンス)》に出場するよう要請される。優勝すればどんな願いも一つだけ叶えられる《精霊剣舞祭》をめぐり、姫巫女たちとカミトの戦いの幕が切って落とされた！

　今期のMF文庫J枠。というよりも先行するMF文庫のヒット作の要素を集結させた最強の合成キマイラアニメと言っても過言ではありません。

　OPが終わるやいなや、いきなり川で水浴びをするクレア・ルージュをに出くわすカミトのシーンから始まります。「安心しろ、俺は健全な男子だ。子供の裸には興味ないんだ」と言い放つカミトに対し「16歳！　私は16歳！」と返すクレア。「嘘付け！　16歳でそんな残念な胸って！」というやり取りがなされるあたり、最近話題の児童なんちゃら規制に対する配慮もバッチリです。学院に到着してからも挨拶代わりのヒロインたちのパンチラ攻撃が続きます。次にはこれが来る、あれが来るだろう……と予測して何一つ展開を外さないという、見ていて予知能力者の気分が味わえます。

　一事が万事この調子なのですが、エロ描写に対する真摯なサービス姿勢は、さすがこの間まで『健全ロボ ダイミダラー』の監督を務めていた柳沢テツヤさん、と頷く出来。これでもう少し作画がよければ言うことなしだったのですが……。

“ツンデレの貧乳ヒロイン”“金髪の高飛車お嬢様”“エッチなメガネ女教師”“巨乳メイド”などなど、テンプレに従った鉄板キャラを揃えた本作。例えるなら小腹が空いた深夜にふと立ち寄るコンビニで好みのスナック菓子が選び放題、品切れ心配無用、安心の品揃えの萌えキャラコンビニアニメ。そんな評価がふさわしい作品だと思いました。

【こんな作品のファンにもオススメ】
『ゼロの使い魔』『星刻の竜騎士』

（文／出口ナオト）