単行本化記念インタビュー

“息を引き取る”という言葉の意味がわかった……漫画家・宮川さとしが向き合った“母の死あるある”の日々

 タイトルの『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』は、僕が携帯電話のメモをあらためて読んでいる時に、一番悲しくなった“あるある”でした。

 編集さんには、もう少しかわいいタイトル、女性が手に取りやすいタイトルにしてほしいと言われていたのですが、やはりストレートに気持ちが伝わる、このタイトルにしていただきました。

 連載中、読者のみなさんの反応はとても大きくて、

「自分の母が亡くなった時のことを思い出しました」
「母が亡くなって四十九日なんですが、いつかぼくも宮川さんと同じ境地になれるのでしょうか?」

などなど、たくさんのメールをいただきまして、とても嬉しかったですね。

 同じ経験をした人が、少しでも心の傷を癒やすことができるなら、描いた甲斐があったと思います。

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 ギャグ漫画家の敏感な観察眼でとらえた、“母の死のあるある”だからこそ、多くの人が共感できたのだろう。

 本当に人の心を打つ作品なので、映画やドラマにしても、良作になるのではないかと思う。今後のメディア展開にはぜひとも期待したい。

 この本は一冊完結だけど、近日新連載がはじまる予定らしいので、そちらも期待したい。
(文/村田らむ)

●宮川さとし(みやがわ・さとし)
鋭い切り口で人間以上に人間味あふれる地方出身妖怪たちの笑いと哀愁が混じり合う日常を描いたギャグ漫画『東京百鬼夜行』(「月刊コミック@バンチ」2013年9月号)で連載デビュー。記念すべき第一話「OL妖怪・百目雅子」では、百個の目を持つ女の子が東京でステキ女子になるべく頑張る姿を描く。雅子の健気な頑張りには、各地でファンが続出。このたび自身も上京し、日夜奮闘中。

『くらげバンチ』http://www.kurage-bunch.com/manga/ikotsu/

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