【今週の『腐ree！』】末っ子渚の“小悪魔反抗期”『Free！-Eternal Summer-』「第5話」腐女子的レビュー

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“夏だ！ ホモだ！ 『Free！』だ!!”
　このコーナーでは、毎週お騒がせな男子高校生水泳アニメ『Free！』を腐女子の視点で徹底解説……。するまでもなく純度100%濃縮還元ホモなので好きなだけ語っていきます。※本文中には“ネタバレ”が含まれていますので、ご注意ください。

■『Free！-Eternal Summer-』
5Fr「決意のヘッドアップ！」

『Free！-Eternal Summer-』公式サイトより。

　プールで泳げるようになり、『Free！』名物・遙の水風呂と水着エプロンが見れなくなってしまった夏。いつも通り遙を迎えに行った真琴が風呂場で見たモノは!?　今週はちょっぴりホラーな展開からスタート！

　昼休み、屋上でお弁当を食べる4人。4話で指摘されたヒドイ食生活は改善されたんでしょうか……って渚またジュース飲んでるし！　昨日は遙の家に泊まっていたという渚、何でもしし座流星群を見るために遙の家の近所でテントを張っていたとこを保護された……ってオイ、怜も突っ込んだけどしし座流星群は秋だ！　絶対何かを隠してる渚、「今日はみっちり練習しよう」と明るく振る舞います。

　一方、鮫柄学園水泳部では、県大会に向けてハードな練習中。プールから上がった凛を見て宗介が一言「お前また身体絞ったか？」と……怖!!　BLでよく、抱きしめたら痩せたのがわかった(はーと)なんてネタありますが宗介は見ただけですよ。しかも元から細身の凛の……特に腰周りを……やだこの幼馴染。身体の方も理解者かっ!!

　世界を目指すために慢心なんかないと迷いなく言う凛に、プロになるはずの宗介はなぜか浮かない顔。一方プールでは、得意の背泳ぎで俺の魅力をアピール！　と百太郎が泳ぎながら喋って……沈んだ。凛大好きクラブ鮫柄学園水泳部、ますます熱気を増しています(笑)。あと、今週の鮫柄の登場はここだけ(笑)。

　そして場面は放課後の岩鳶高校。渚の提案通り、みっちり練習してクタクタの4人が談笑しながら帰る中、いつも一番賑やかなはずの渚がだんまり。怜が「練習を言い出した本人がへばってどうするんですか」とからかうと、「僕だって……疲れるよ！」と珍しく声を荒げ、誤魔化しながらひとりで逃げ帰ってしまいました。

　その夜、遙が料理をしているとまだ制服姿の渚が遊びに来ます。ひとまず家に上げると、遙の進路調査票を見つけた渚が自分の夢を話し出します。ペンギンの飼育員、トレジャーハンター、ダイバー……「お前なら何でもなれそうだな」と遙が言うと、渚はそれは遙の方だと答えます。泳ぎだってプロにもなれると笑う渚にそっけなく「興味ない」と答える遙ですが、視線は少し彷徨ったまま。宗介を気にしていましたし、何か思うところがあるのでしょうか。しかし、普段は真琴に世話焼かれてる遙も渚といるとしっかりお兄さんに見えますね(笑)。

　遙に不審なようすを気付かれた渚は、なにかを思い出したかのようにそそくさと遙の家を後にしますが、次に訪れたのは真琴の家。渚を追いかけて来た遙は、真琴とともに事情を聞き出そうとしますが、渚は「家出したのでしばらく置いて欲しい」と言うばかり。かわいさを武器に甘えながら、それでもダメ？　と本気でお願いし、最終的に遙の家に閉じこもってしまいました。駆けつけた怜とともに3人で渚を説得しようと掛かりますが、真琴は作り話で泣かされ、遙は鯖缶で買収され、怜は何をされたのか「わかましたよ犯人が！」とドヤ顔……こいつら役に立たねぇ!!　そして怜はともかく、幼馴染の遙と真琴も渚の親の話は聞いたことがないと言います。そういえば渚だけ中学は別だったんですよね……。

　真琴に諭され、意を決した渚が告白した理由は『水泳部をやめさせられるかもしれない』というもの。成績が落ちて親から水泳部をやめろと言われ、納得できず飛び出したと。一度だめだと言ったら聞いてもらえないと渚が悲しげに言い切ります。渚は元気でぽわぽわしたイメージが強かったので私までビックリしてしまいました……。けれどそんな渚に怯まず、怜が「これで状況が改善すると思っているんですか」と詰め寄ります。そんな理由で認めてもらって本気で泳げるのかと。

　しかし、その時渚の携帯が鳴り、親が渚を探しているというメールが！　今連れ戻されても何もできないまま……慌ててイワトビスイミングスクールに避難し、ごめんと謝る渚に、3人はここまで来たら最後まで付き合うと笑います。友情だなあ！　更衣室に非難しようということになったのですが、真琴が暗がりを嫌がったためロビーで隠れることに。真琴に対して、遙の完全無表情な呆れっぷりと、怜の「オバケなんてありえませんよ」というツッコミがキレます(笑)。

　結局成績を上げて親を説得するしかない……ということで、渚のテストを見せてもらうと、31点、41点、55点、国語だけ98点!!　好きなことだけ覚えるタイプだ(笑)。中学は私立の進学校で、高校1年時は成績も悪くなかったのにどうして……と聞くと、渚は「勉強が嫌いだから」と言います。中学受験も親が決めて、ひたすら勉強する毎日に何のために勉強するのかわからなくなってしまった。そして高校からは岩鳶に戻ったのは、遙と真琴とまた泳ぎたかったから。そこで怜に出会ってますます泳ぐことが楽しくなった、だからやめたくないと渚は訴えます。今回ずっと暗い顔をしていた渚が水泳部の話をする時だけいつもの笑顔になるので、渚は本当に部活に救われたんですね……。

　しかし、その時車のライトが！　4人は慌てて更衣室で身を隠し、その後プールサイドに逃げます。なんとかやり過ごした後、怜は渚に向き合い肩を掴むと「親に話す前から自分の気持ちを諦めていたんじゃないですか」と言いました。厳しい言葉ですが、諦める生き方をして欲しくない、そして渚と同じくこのメンバーで泳ぎたいという強い気持ちで。だって、怜を水泳部に勧誘したのは渚だったから。何度怜が突っぱねても諦めなかった、そんな渚だから……。その強い想いに引き出されるように頑なだった渚が涙をこぼし、ようやく「諦めたくない」と本音を吐き出しました。

　ちゃんと親に伝えよう、そう決意したところでいよいよ人影がプールまで来ました。ヤバい！　しかし、渚は匿おうとしてくれる真琴たちの前に出て、人影が映るカーテンに向かい「水泳を続けたい」という本当の気持ちを激白します。しかし、カーテンを開けると……そこにいたのは水泳部の顧問でもある天方美帆こと、あまちゃん先生!!　なんと、渚が家出して来た時に、遙が先生に連絡していたのでした。やるう～！　あまちゃん先生から親は怒っているのではなく“心配している”と伝えられ、思わず泣き出す渚。渚の親も、きっと本当のことが言えずにすれ違っていたんですね。

　家に帰る決意をした渚に、遙と真琴が一緒に行くと背中を押します。そして怜は……「僕を無理やり水泳部に引っ張ってきた張本人がいなくなるなんて許しません」と。振り返った横顔は珍しくちょっと赤くなっていました。3話で水泳を続けると言い切った怜が、今度は渚を引っ張っていく。仲間を追いかける渚の笑顔はいつもの明るさに戻っていました。

　一晩明けて、何とか水泳を続けることを許された渚は、勉強も頑張りつつ、せっかくやるならこのメンバーで全国まで行こう！　と決意を新たにします。エンディングテーマの中でロケットを作る怜と宇宙飛行士の渚がいつもより楽しそうに見えてしまいました(笑)。今週はここでおしまい、そして来週はついに県大会!!　全国に向けてまずは勝ち抜け岩鳶高校、そして対決するのはもちろん……鮫柄学園!!　来週も最高に暑くなりそうです！

　そして、今週のエンドカードはなんと、まさかの“宅配便のお兄さん”コスプレの真琴と怜……エンディングテーマの博士と消防士という夢のようなコスプレの後に宅配便のお兄さんという身近なかっこよさ。あああ、『Free！』ずるい！　なんというかもう……ずるいぞ!!!!

【今週の私的見どころ！】
・プールから上がって髪を拭くため頭にちょこんとタオルを乗せている凛(かわいい)。
・「遙はフィンの練習が好き」と聞いてもない遙情報をねじ込むことでさりげなく彼氏ヅラを主張してくる真琴。
・渚の説得にあたり自ら「交渉人・竜ヶ崎怜とお呼び下さい！」と名乗る怜。
（文／祭屋みきぽ）

■祭屋みきぽ
三度の飯より、若葉の如き少年が織り成す信仰のような恋とホモセックスが大好きな軽率クソ腐女子。