ブル中野の金網ギロチンは一発20万円也! 人気選手が語る女子プロレスの裏話!

1408_nakai.jpg中居正広のミになる図書館(テレビ朝日)公式HPより。

 子供の頃にマンガやアニメ、戦隊モノなどを観て、恐怖とともに憎悪の対象であった悪党は数々いるが、その中でも、ぶっちぎりで怒りに打ち震えた悪党が、ダンプ松本率いる極悪同盟だ。クラッシュギャルズとの抗争も、ダンプ対長与千種の髪切りマッチも、極悪同盟レフェリーのあのカウントの仕方など、彼女らのダーティなファイトぶりは、良くも悪くも印象的であった。

 それから約30年後。7月28日放送の『中居正広のミになる図書館』(テレビ朝日系)で、一世を風靡した女子プロレスラーが集結するというので、もちろんテレビにかじりついて観賞した。ダンプ松本、長与千種、ブル中野、井上京子、井上貴子(中学生の頃、地元の興行に来たときに初めて生で見たが、すごく美人でした。今でも美人……だと思います)、豊田真奈美、神取忍といった錚々たるメンバーが出演し、当時の思い出話で盛り上がるという内容だったが、その面子のなんと豪華なことか! いろいろな暴露話が出ていたが、中でもいくつか印象的だったことを抜粋してみる。

 まずはブル中野が、アジャ・コング戦で放った、約4メートルの高さの金網からのギロチン・ドロップについて。これは、ブル本人が語ったところによると、1回やるごとに20万円を会社からもらっていたという。この金網ギロチンはその後も4回やっており、ギロチンだけで計100万円を稼いだことになる。さらにギャラと言えば、ダンプの1試合のギャラは3万5000円、ブルは4万5000円(極悪同盟に入りたての若手時代は数千円)、長与が5万5000円だったとか。

 一方、極悪同名の盟主・ダンプはというと、当時、敵対していたクラッシュギャルズがリングで歌を披露していると、会場の隅のほうでダンプがこっそり見ていたと長与が暴露。ダンプはもともと善玉レスラーになりたかったというだけあって、クラッシュギャルズのような正統派レスラーに憧れも持っていたようだ。ちなみにダンプは引退後に、大森ゆかりと桃色豚隊(ぴんくとんとん)というユニットを組んで、「赤いウィンナー逃げた」でレコードデビューもしている。

 また、ダンプは、長与との髪切りマッチ後にバスに戻ったところ、怒ったクラッシュギャルズファン600人に囲まれ、バスを揺らされるという体験をしたという。さすがのダンプもその時はバスが倒されそうで怖かったと話した。ちなみにダンプは別のインタビューで、この髪切りマッチの試合後、エキサイトしたファンのみならず“警備員”にまで殴られたというエピソードも語っている。

 さらにダンプは仙台の遠征で逃亡を図り、代わりに当時マネージャーをしていた影かほるがダンプに扮して試合に出場していたこともあると明かした。これには対戦しているはずの長与も気づかなかったそうで、かなりの驚きをみせた(ちなみにこの影かほるは、ダンプと長与の髪切りマッチの際に、ニセダンプに扮して入場した人物である)。

 ……などなど、極悪とクラッシュ周りだけでも、知らなかったエピソードがたっぷり。ほかにも、井上京子は、会社スタッフとの恋愛沙汰の罰としてヒールレスラーにさせられたこと、神取が全日本女子に乱入したときはリングに上がってしまうと契約違反になるので、弁護士と相談してリングに上がらないように乱入騒ぎを起こしていたことなど、当時のプロレスファンとしては、かなり濃い内容の番組であった。

 極悪同盟とクラッシュギャルズの抗争を見てエキサイトしていた当時から、約30年も経っているとはいえ、あのダンプ松本&ブル中野と長与千種が同じ番組で和気藹々とトークしている姿を見ると、隔世の感がある。特にあれだけ怖かったダンプが、今ではすっかり面白いおばちゃんになっているし……。あの頃の僕を恐怖に突き落とした極悪同盟も、やっぱり一人の女の子だったんだなぁと、しみじみ思ったのであった。
(文/高橋ダイスケ)

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