容赦ないグロテスク描写！ピカレスクな魅力が満載の『アカメが斬る！』【第一話レビュー】

編集部

2014.07.22

――ジメジメ蒸し蒸し、鬱陶しい梅雨空と台風をスカッとアニメでぶっ飛ばせ！　7月より放映開始された2014夏の深夜アニメの第一話をレビューして、オススメ作品をコンセルジュする連載「深夜アニメ　闇夜の千本ノック」！　※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。

【6日（日）編】

■『アカメが斬る！』
第1話「闇を斬る」

『アカメが斬る！』公式サイトより。

　スクウェア・エニックス刊「月刊ガンガンJOKER」掲載のタカヒロ原作/田代哲也作画のマンガを、小林智樹監督、制作WHITE FOXによりアニメ化。

　貧しい村を離れ帝都で軍に仕官しようと幼馴染と共に上京したタツミだったが、野盗に遭い仲間ともはぐれてしまう。職にも付けずさらに酒場で巨乳美女レオーネの口車に乗せられ有り金全部を失ってしまう。途方に暮れるタツミを救ったのは、通りすがりの貴族の少女アリアだった。屋敷でもてなしを受け、しばらくアリアのお付をすることになったタツミは、最近帝都を騒がす殺し屋集団ナイトレイドの噂を耳にする。

　容赦なく悪を断罪し切り捨てるピカレスクな魅力の本作。切なさ炸裂の泣けるアニメとしてスマッシュヒットした『一週間フレンズ。』の後番組にふさわしい内容かどうかは判断しかねますが、これも「ガンガンJOKER」連載＆東宝アニメーション製作という同じ放映枠のため。加えて主人公アカメ役は『一週間フレンズ。』の藤宮香織を演じていた雨宮天さんで、これはもうガンガニック・ヒロイン（今考えました）の座はしばらく彼女で安泰かも。

　第1話は設定説明とタツミがナイトレイドへ加入するまでを描いたストーリー全体の導入話だったのですが、前半のお気楽ファンタジー物の雰囲気から後半の残虐描写、斬殺処刑シーンとの落差がすごい。グロテスク描写も容赦なくありますが、悪人側の非道ぶりをしっかり見せた上で「人間の本性、悪なり！」と正義を断行するアカメの行為に視聴者が爽快感を感じる作りとなっています。

　アニメ制作担当は丁寧な作風でファンの多いWHITE FOXが担当ですが、ここのところ『そにアニ』『ご注文はうさぎですか？』といったゆるふわ系が続いていたため激しいアクション物としては『ヨルムンガルド』以来となり、こちらでも期待できそう。

　原作コミックスも現在10巻まで発行されておりアニメも2クール放映予定とのことなので、久々の硬派アクションを望む向きにおすすめできるかと思います。

【こんな作品のファンにもオススメ】
『BLOOD+』『殺し屋さん』

（文／出口ナオト）