「深夜アニメ 闇夜の千本ノック」【2014年 夏】

脚本家ごひいきの中日ドラゴンズ・ネタに期待!? 野球ファンも注目の『人生』【第一話レビュー】

――ジメジメ蒸し蒸し、鬱陶しい梅雨空と台風をスカッとアニメでぶっ飛ばせ! 7月より放映開始された2014夏の深夜アニメの第一話をレビューして、オススメ作品をコンセルジュする連載「深夜アニメ 闇夜の千本ノック」! ※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。

【6日(日)編】

■『人生
第1話「相談」

1407_1r_jinsei.jpg人生公式サイトより。

 小学館ガガガ文庫刊、川岸殴魚著のライトノベル『人生』を原作に川口敬一郎監督、制作会社・ feel.によりアニメ化。

 九文学園に通う高校生・赤松勇樹は従姉妹の二階堂彩香に懇願され廃部寸前の第二新聞部に入部。さっそく新企画の「お悩み相談コーナー」、いわゆる人生相談を担当させられる事に。投書への回答のサポート役として、理系代表の遠藤梨乃、文系代表の九条ふみ、体育会系代表の鈴木いくみの3名の女子生徒を加え、生徒から寄せられるさまざまな悩みに 3人組の意見と回答を盛り込んでなんとか記事をまとめあげようと苦戦する勇樹だったが……。

 いわゆる日常系ジャンルのサブカテゴリである“放課後の謎部活”をテーマにしたギャグアニメである本作。リアルなキャベツ太郎のどアップや室内に『GJ部』の天使真央のフィギュアがこっそり置かれていたりと、初回からやりたい放題。これは『人生』と『GJ部』の原作が共に小学館ガガガ文庫であり、かつソフト販売元レーベルも同じバップであることから実現した模様。(さらにはOPを歌っているのも同じ乙女新党という共通点がありますね)

 今作のシリーズ構成と脚本を担当する荒川稔久さんは、深夜の萌え系アニメからニチアサの戦隊シリーズ・平成仮面ライダーまで幅広いジャンルのシナリオを手がけておられるベテラン脚本家ですが、近年ギャグ要素のある作品の場合ほぼ必ず熱烈なファンである中日ドラゴンズ絡みのギャグを取り入れることで知られています(荒川氏は名古屋出身)。

 今回も3人組が水風船の投げ合いで濡れたTシャツがスケスケになるという最大のお楽しみシーンでいきなり「いいぞ がんばれ 山本昌!!」というアニメオリジナルギャグが飛び出して、ここまでするのかよ……! と唖然とさせてくれました(褒め言葉)。

 しかしながら全体としてみるとハイスピード・ハイテンションギャグの応酬というわけでもなく、シュールギャグの異様空気感モノというわけでもなく、ギャグアニメとしてはやや中途半端な印象を受けました。会話劇で笑わせる要素の多い原作だけに、アニメとして翻案するのは難しい要素も多い作品だと思いますが、作画レベルもなかなか高かっただけに楽屋オチに走り過ぎず楽しませてほしいかなと感じました。

【こんな作品のファンにもオススメ】
GJ部』『帰宅部活動記録

(文/出口ナオト)

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