『戦国BASARA Judge End』の大胆な改革は吉と出るか？ 凶と出るか？【第一話レビュー】

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――ジメジメ蒸し蒸し、鬱陶しい梅雨空と台風をスカッとアニメでぶっ飛ばせ！　7月より放映開始された2014夏の深夜アニメの第一話をレビューして、オススメ作品をコンセルジュする連載「深夜アニメ　闇夜の千本ノック」！　※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。

【5日（土）編】

■『戦国BASARA Judge End』
第1話「決別」

『戦国BASARA Judge End』公式サイトより。

　CAPCOM発売のゲーム『戦国BASARA3』（原作監修：小林裕幸/山本真）を原作に、佐野隆史監督とアニメ制作：テレコム・アニメーションフィルムによってテレビアニメ化。

　織田信長が本能寺で討ち取られた後、豊臣秀吉が各地に侵攻。風雲の戦国乱世はいまだ続いていた。豊臣軍は石田三成や徳川家康を配下に加え、北条家の擁する小田原城を包囲。一方、奥州筆頭・伊達政宗は、北条家侵攻を聞きつけ、ただ一軍で小田原へと向かう。伊達の動きを知った真田幸村もまた、甲斐の武田信玄の元、新たなる戦いの予感に思いを馳せる。今再び時代が動き出した！

　待たせたな、パーリィの始まりだぁー！！　といったノリでスタートした本作『戦国BASARA Judge End』。……なのですが、これまでとスタッフ・制作スタジオ・放映局まで一新し、変わっていないのは豪華な声優キャスト陣のみという大胆な改革がなされています。そのため、今までの第1シーズン～第2シーズン～劇場版といった流れの続編ではないことに。これは本作がゲーム版『戦国BASARA3』のみをベースにアニメ化した独立作であるせいなのですが、具体的には第2シーズン終盤あたりからのパラレルな物語と言っていいでしょう。

　そのため、これまで重要なポジションのキャラであった豊臣秀吉と竹中半兵衛が初回にして死亡するという衝撃の展開を迎えることに！　秀吉に盤石の信頼を寄せていた石田三成が血涙を流して復讐を誓うラストは白眉というべき名シーンなのですが、こうした仕切り直しの姿勢が従来の奇想天外バトルアクションアニメとしての面白さを若干薄めてしまった感は否めません。

　物語の縦糸は、野望に踏み出した徳川家康と主君の弔い合戦を誓った石田三成の愛憎渦巻く確執を主軸としており、そのまま関ヶ原の決戦に雪崩れ込むという展開なため、これまで主役を張った伊達と幸村がどう絡んでゆくのか？　というところも興味津々。

　今も続く戦国武将アニメの嚆矢といえる『戦国BASARA』シリーズなだけに、三度目の天下取りのパーリィとなれるかどうか？　先行きの人気もまさに関ヶ原といった感じでしょうか。

【こんな作品のファンにもオススメ】
『戦国乙女～桃色パラドックス～』『少年徳川家康』

（文／出口ナオト）