スタジオディーンの『音楽少女』や手塚治虫の実子が監督を務める作品も! 「アニメミライ2015」の4作品が決定

1407_animemirai15.jpg「アニメミライ2015」で採択されたスタジオディーンの『音楽少女』。
Cosmic record公式HPより。

 7月8日、日本動画協会は「アニメミライ2015」における制作団体の採択結果を発表した。制作団体および作品として、ジェー・シー・スタッフの『アキの奏で』、SynergySPの『ロボットかあさん』、スタジオディーンの『音楽少女』、手塚プロダクションの『クミとチューリップ』が選ばれている。

 ジェー・シー・スタッフの『アキの奏で』で監督を務めるのは、鈴木洋平さんである。鈴木洋平さんは『ゼロの使い魔』シリーズなどで絵コンテや演出、そして監督も担当した作品としては『変態王子と笑わない猫。』がある。SynergySPの『ロボットかあさん』で監督を務めるのは須田裕美子さん。須田裕美子さんは『うる星やつら』や『きまぐれオレンジ☆ロード』などで絵コンテや演出を担当してきた。

 スタジオディーンの『音楽少女』で監督を務めるのは石倉賢一さんである。石倉賢一さんは『まりあ†ほりっく あらいぶ』や『劇場版 魔法先生ネギま! ANIME FINAL』で副監督、『D.C. III ~ダ・カーポIII~』や『桜Trick』で監督を務めている。手塚プロダクションの『クミとチューリップ』で監督を務めるのは手塚眞さんで、手塚治虫の実子としても知られている。この作品タイトルは、政岡憲三監督のアニメ映画『くもとちゅうりっぷ』を思わせるだけに、気になるところだ。

 上記4作品から今のところ、おぼろげながら内容や展開が見えてきそうな作品タイトルは、スタジオディーンの『音楽少女』になるのではないだろうか。『音楽少女』はCosmic record のレーベルにて千歳ハル(CV:沼倉愛美)と熊谷絵里(CV:瀬戸麻沙美)のユニットで、2013年よりキャラソンのCDなどをリリースしてきた。Cosmic record にはスタジオディーンも参画しており、最近ではスタジオディーンが制作したアニメ『pupa』のエンディングテーマ「誰よりも好きなのに」も、同レーベルからCDをリリースしている。

 アニメミライで『音楽少女』のような完成後の作品運用を予めイメージしやすいタイプの作品が採択されたのは初めてであるだけに、注目度は高そうだ。このほか3作品のビジュアルなどはこれからとなるが、4作品ともども楽しみに待ちたい。

 アニメミライは、2011年に「若手アニメーター育成プロジェクト」(注:文化庁では「若手アニメーター等人材育成事業」と呼称)として誕生した。運営を前回までのJAniCA(日本アニメーター・演出協会)から、今回は日本動画協会が請け負うことになった。それに加えて「アニメミライ」の名で一般社団法人が設立されたことから、同プロジェクトの今回からの名称についてもその動向が注目されていた。5月に徳島で開催された「マチ★アソビVol.12」では「アニメミライの未来」と題したトークショーも行われたが、その時点でも未定となっていた。それだけに既存の名称が継続することになったのは、混乱を招かずにすむので利点と言えるだろう。

 ちなみにアニメミライは文化庁の管轄なので、惹句の呼称としてはクールジャパンではなく、やはりどちらかというとメディア芸術が望ましいようである(クールジャパンは経済産業省)。運営母体の代わった「アニメミライ」がどのような“メディア芸術“を見せてくれるのか、楽しみだ。
(文/真狩祐志)

■『音楽少女』
http://cosmic.surpara.com/music_girls.html
■アニメミライ
http://animemirai.jp/
■日本動画協会
http://www.aja.gr.jp/

音楽少女 月面飛行のリリファ

音楽少女 月面飛行のリリファ

スタジオディーンの展開が何気にすごい。

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