――ジメジメ蒸し蒸し、鬱陶しい梅雨空と台風をスカッとアニメでぶっ飛ばせ! 7月より放映開始された2014夏の深夜アニメの第一話をレビューして、オススメ作品をコンセルジュする連載「深夜アニメ 闇夜の千本ノック」! ※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。
【2日(水)編】
■『幕末Rock』
第1話「片魂(ピースソウル)!ロックやるぜよ!」
マーベラスAQL(現:マーベラス)発売のPSP用ゲーム『幕末Rock』を原作に、川崎逸朗監督とアニメ制作・スタジオディーンによりアニメ化。
幕末と呼ばれる時代。京都の若者の心は幕府直属の最高愛獲(トップアイドル)新選組による天歌(へブンズ・ソング)で虜にされていた。そんな中、愛獲と天歌によって民衆の支配を進める幕府と新選組に対し、自由とロックを愛する者達が楽器を手に立ちあがった! 『俺の歌を聞け―っ!』志士(ロッカー)・坂本龍馬の魂の叫び・声技(セイギ)が炸裂する!
もはやアニメの定番ジャンルと化した感のある、史実と異なるパラレルな幕末を舞台にした本作。坂本龍馬・高杉晋作・桂小五郎・沖田総司といった人物が教科書とはまるで異なる活躍をする物語ですね。つい先日も似たような作品があった気がしますが、気にしないのが“意識高いアニメファン”というものです。
原作が音ゲーであるだけにか、スポンサーであるマーベラスさんの提供ロゴタイトルもグッとせり出す立体的なデザインに変更。本作へのやる気・本気度が極大アップしているのを感じます!【編注:今年7月に「マーベラスAQL」は「マーベラス」に社名変更。これを受けてロゴタイトルも変更となった】 冒頭から特に世界観設定の詳しい説明もなくストーリーが進んでいくのは「こういうジャンルですから、皆わかってるよね……?」的に視聴者と制作者側に暗黙の了解がある感じでしょうか。作中の用語に関しても、志士を「ロッカー」、最高愛獲を「トップアイドル」、天歌を「へブンズ・ソング」と呼ぶような、独自のダサカッコイイセンスに満ちあふれています。これが許せるセンスの持ち主なら笑って笑って30分を楽しめる内容の作品です。
アクション物の戦闘シーンに当たるのが本作でのバンド演奏シーンなのですが、龍馬・晋作・小五郎ら主人公の3人が演奏中に熱く高まると謎オーラに包まれていきなり脱衣! 景気良く脱衣!! ちょっと『創聖のアクエリオン』の念心合体を思わせる怪サービスシーンですが、視聴者は男女問わずポカンとするか爆笑するかウットリするか、自由なリアクションが楽しめるのではないでしょうか。
ともあれ、政治的スタンスの対立を佐幕派=アイドルポップス、維新派=ロック、と音楽ジャンルの違いで表すという着眼点はなかなか秀逸。劇中の挿入歌もバラエティに富んでいて男性声優ファンにも見逃せない感じです。変にシリアス展開に入ったりせず、最後までこの馬鹿アツいノリを維持できるようがんばってほしい一作です!
【こんな作品のファンにもオススメ】
『お~い!竜馬』『風雲維新ダイショーグン』
(文/出口ナオト)
いきなり脱衣の怪サービスシーンも!ダサカッコイイセンスあふれる『幕末Rock』【第一話レビュー】のページです。おたぽるは、アニメ、作品レビュー、2014年夏アニメ、幕末Rockの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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