確かにドリルは“掘る”ものですが……お茶の間にちょっぴり気まずい空気が流れた『トッキュウジャー』第18駅

 戦いの最中、ザラムもリングシャドーに金輪をはめられますが、自分はシャドーとしての名前を捨てたと思い込んでいる彼には通じません。そのイマジネーションの高さにトッキュウジャーたちが感心したり、あきれたりしていると、そこに闇の皇帝ゼット(演:大口兼悟)が現れます。ザラムが本当に闇からキラキラの世界に転身したのか、試しにきたのです。

 ゼットが発する闇に耐え切れず、ザラムはシャドー怪人に変身。それでもザラムを信じて疑わないライトは、ゼットに烈車で連れ去られてしまいました。そんな懸命に信頼を寄せるライトの姿に、ザラムへの疑念を解くヒカリたち。ザラムも「俺が、トッキュウ1号を助ける」と宣言。「ついにザラムの心も氷解した!」「ええ話や」と多くの視聴者の涙を誘う名シーンでしたが、その直後に「これこそ俺にふさわしい死に場所だ!」と、まったくブレない死にたがりぶりを見せるところが、さすがザラムです。

「人知れず戦い、人知れず消える……それが俺だ」

 小池一夫先生の劇画村塾なら満点をもらえそうなインパクトのキャラ立ちしておいて、この台詞。トカッチ(演:平牧仁)ならずとも「いや全部知ってるんですけどー」って言いたくなるわ!

 とりあえず捕らわれたライトを助けるため、ゼットたちが待つ公園に現れたザラム。もちろん前回作った自作のオリジナル曲「俺の鎮魂歌(レクイエム)」を演奏しながらの登場です。21世紀の日本で、これだけハーモニカが似合うのは、彼と長渕剛兄貴くらいじゃないでしょうか。多勢に無勢、おまけにライトは、ザラムをかばって頭に金輪をはめられています。ザラムはいったい、どうやってこの状況を打破する気なのでしょうか。

「話の前にトッキュウ1号を自由にしろ。輪っかも外せ」

 清々しいほど何も考えていませんでした! そんなド直球なザラムはさておき、ライトは自分の本当の名前は“ライト”ではないとリングシャドーに思わせることで、金輪を外すことに成功。もっとも、これも「ライト」と呼ばれても我慢して金輪が効いてないふりをしてたというのだから、まあライトらしい作戦ではある。

 それでも金輪が付いたままのザラムには、ヒカリ発案のとっておきの作戦があった。それはトッキュウジャーたちみんなで考えた名前を、新しく彼につけること。ネット上では「名前をつけるのに連結バズーカ砲撃つって」とか「空に映し出された名前の描き文字が微妙に下手だったのはなぜか」とかいう意見もありましたが、新たに“虹野明”の名を手に入れたことではめられていたリングシャドーの金輪から解放された彼は、改めてトッキュウ6号としてトッキュウジャーの仲間入りを果たしたのでした。

 ちなみにトッキュウ6号の変身後に全員揃ったエグザイルな決めポーズは、一番後ろからこっそり指で「6」って示すだけな地味なもの。まあ人知れず消えていきたいって、本人は言ってますから……。それでいて戦闘になると、周りの大乱戦を無視して、2008年のM-1決勝時のオードリーの春日俊彰ばりのマイペースな歩調でリングシャドーに詰め寄り、おもむろにユウドウブレイカーを構えると……投げ捨てて、また肉弾戦に行ったーーーっ!! 先週の教訓をまったく活かしてない安定した戦いっぷりです。一応ユウドウブレイカーを拾って、ドリルシャドーを倒すと、定番の怪人巨大化→ロボ戦に突入です。

確かにドリルは“掘る”ものですが……お茶の間にちょっぴり気まずい空気が流れた『トッキュウジャー』第18駅のページです。おたぽるは、特撮その他の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

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