また、会場限定販売アイテムとして原案・原型・袋イラストと一体一体の塗装をpanpanyaさんが手掛けたソフビ人形「こいのぼりくん 真鯉(panpanya筆塗装)」の抽選販売や、数年前急逝されたアニメーター・荒木伸吾さんが生前手がけていた「荒木伸吾 遺作DVDコミック」販売なども行われた。委託コーナーでは、超カルトな貸本怪奇マンガの復刻本・陽気幽平『とり小僧』や凡天太郎劇画作品集 『不良少女篇』 などの復刻本も販売されていたぞ。
そして併催イベントとして、会場内で『ミラーマン☆ジャンボーグA 米谷佳晃デザインワークス』を講談社から上梓したばかりのデザイナー・米谷佳晃(よねたにかこう)氏の記念トークショー&サイン会も開催された。トークショー聞き手は新進気鋭の特撮ライターにして、清水富美加と西野未姫(AKB48)偏愛家として知られるガイガン山崎さん 。具体的内容はオフレコのため記せないが、数々の特撮作品に携わりながらも今まで表舞台に現れることの少なかった米谷氏だけに、既存の書籍では記されていない特出し秘密逸話をぞくぞく披露し、山崎さんも「エェー!? マジっすかー?」を連発。デザインとネーミングが入れ子になってしまったまま放映されたキャラや有名特撮ヒーローのデザイン経緯についての定説を覆す新情報なども飛び出して、日本のテレビ特撮史のページが密かに書き換えられた感がある有意義なものとなった。
近年の出版不況の影響もあって、今や研究書籍として出版されるムック類も現行のメジャーなタイトルに集中しがちであり、特にテレビアニメや特撮番組などに関しても、マイナーかつ隙間的な作品は顧みられなくなっているのが現状だ。こうした中、たとえ個人研究の成果発表であっても、デジタルでなく後の世に残る紙の発行物として残していこうとするサークルやそれをバックアップするイベント主催者の姿勢はもっと評価されるべきではないか、と思う。
『資料性博覧会』次回は来年の5月に開催を予定しているという。
(取材・文/出口ナオト)
■資料性博覧会公式HP
http://www.mandarake.co.jp/information/event/siryosei_expo/
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