「週刊少年ジャンプ」情報レビュー

企画ページが充実する中、「週刊少年ジャンプ」で8年間にわたる名物コーナーが最終回を迎える

1406_jump29.jpg「週刊少年ジャンプ」2014年29号(集英社)。

――発行部数271万部(一般社団法人 日本雑誌協会発表)を誇る最強の少年マンガ誌「週刊少年ジャンプ」。そんな「ジャンプ」の最新情報をさまざまな角度からご紹介!

 本日16日発売の「週刊少年ジャンプ」(以下、「ジャンプ」)2014年29号の表紙と巻頭カラーは、連載2周年を記念して『斉木楠雄のψ難』が飾っている。「ジャンプ」では恒例となっている周年の人気投票企画では、好きなエピソードを決めることに。そこで、企画ページ内では、第1話(話数はχ表記)から前号掲載の102話までのサブタイトルやあらすじをまとめている。あまりにも簡略なあらすじのため、単行本派でもない限り内容を思い起こすのは困難だと思われ、さらには応募券が必要と“ハードルの高い”人気投票となるが、作品の人気を計る意味でも、果たしてどれだけ票を集められるかは気になるところだ。

 今号の掲載順位としては、先週中盤に位置した『ILLEGAL RARE』が最下位一つ前に下落していた。定期的にセンターカラーを獲得しながらも、『ILLEGAL RARE』の順位変動は激しく、動きが読めない印象を受ける。

 最新単行本5巻発売記念で『SOUL CATCHER(S)』がセンターカラーを獲得し、前週より浮上。5巻の帯では、作者・神海英雄の師匠筋となる、『ジョジョの奇妙な冒険』で有名な荒木飛呂彦がコメントを寄せるなど、注目度も高い作品だ。巻末の作者コメントによると、本作と神海の前作『LIGHT WING』に再度重版がかかったとのことで、この勢いを駆って本作が上位作品に食い込むことができるかにも期待したい。また、本作の導入・紹介として企画ページ「鳴苑ジャーナル」を毎号掲載しているが、今号からは同様の企画ページとして連載4回目にして『火ノ丸相撲』より「火ノ丸相撲 解説席」の第一回が開始された。週刊マンガ誌だけに新規参入層の導入を意識した企画ページは、読みものとしての工夫が試される。ぜひ同作のテーマとなっている相撲の知られざる一面なども紹介してもらいたい。

 それ以外に、今号では現在開催中のサッカー・ワールド杯に合わせて、読み切りマンガ『岡崎慎司ヒストリー 一生ダイビングヘッド!!』が掲載されている。マンガを手がけるのは、かつて「ジャンプ」で『K.O.SEN』『DOIS SOL』などを連載をしていた村瀬克俊。ストーリー原案を企画連載『蹴ジャン! SHOOT JUMP!』でもお馴染みのサッカージャーナリストの安藤隆人、協力として当人の岡崎慎司がクレジットされている。大判の写真と共に、5ページュにもわたるスペシャルインタビューを展開しているので、サッカーファンは要チェックだ。

 そして、今号では前身『ジャンプ魂』から数えて8年間連載された読者投稿コーナー『ジャン魂G!』が最終回を迎えた。同コーナーでは構成作家・マンガ原作などを務める井沢どんすけ、女優・声優としても活動をする市道真央(声優ではM・A・O名義)のほか、前身からでは中川翔子やお笑いコンビ・アメリカザリガニなども登場し、「ジャンプ」巻末を盛り上げていた。1980年代から大人気を博した『ジャンプ放送局』の流れを汲む読者投稿コーナー。次号以降の展開は告知されていないが、今後も新たな読者投稿コーナーが生まれることに期待したい。
(雑誌やマンガ作品に関して、言及のない限り、版元は集英社。文中、敬称略)

SOUL CATCHER(S) 5 (ジャンプコミックス)

SOUL CATCHER(S) 5 (ジャンプコミックス)

要するに本作はグッドじゃない!

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