ゲーム業界が求める技術と人材とは!? 次世代機での開発発言も飛び出したサイバーコネクトツー会社説明会レポ

■「UIデザイン」は地味な仕事? サイバーコネクトツーが考えるデザインの重要性

1406_cc2_2.jpg株式会社サイバーコネクトツーの代表取締役社長・松山洋氏のサイン会も。

 アーティストの説明では、UIアーティストについてが主となった。UIアーティストはメニューやプレイ中など、ゲーム内外のあらゆる表示物を制作するアーティストになる。それらのデザインをするだけでなく、UIのアニメーションやプログラミングをほかの部署へ依頼するコミュニケーション能力も、求められるスキルに含まれる。UIのアニメーションには3DCGソフトでは3ds MaxとMaya、2DソフトではFlashが使われている。プログラミングが正しく動作しているかのチェックで、実装後の調整では、ときにデザインからやり直しになることもあるとか。このほかローカライズでは、文字数や文法のチェック、さらに宗教上の理由などを考慮した作業になってくると語られた。

 UIデザインは重要な演出要素でもあるのに地味な仕事だと思われがちだが、それは「良いUIほど世界観に溶け込んでいて下手な主張をしない」からである。そして、UIデザインの重要性は、業界に入ってから気づく場面に遭遇するという。ゲームにUIがなければキャラクターが動くだけで、そのゲームの楽しみ方がわからないままプレイしてしまうことになるからだ。

 このほかUIアーティストに求められるスキルとして、デザイン能力とアート技術が挙げられた。デザイン能力とは「わかりやすい=遊びやすい」である。情報整理の一環として、例えば視線誘導では“ F・Zの法則”に基づいた配置など、デザイン・レイアウトの基礎知識を修得していることが望ましい。アート技術では、アートのクオリティが低いと画面の印象が大きく変わって全体が台無しになる恐れがあるため、好きなゲームのUIをリニューアルしてみるのも良い試みになる、とのアドバイスも。

 サイバーコネクトツーでは通常の採用のほかにも、インターンシップを経由するという採用方式を用意している。昨年から新規に募集を開始したエフェクトマスターでは、第1期に2名が参加して1名内定、もう1名はアルバイト採用になっているという。インターン採用では、同社で働くイメージや自分の足りない部分などの気づきが得られるのも利点だろう。

 最後の質疑応答では「PS4やXbox One用のゲーム開発の研究は、すでに進めている」などの耳寄りな話も聞かれたので、同社の今後のタイトル発表を楽しみに待ちたい。そして改めて「ゲーム業界のきらびやかなところだけを見せるのはフェアじゃない。何を具体的にどこまで頑張らなきゃいけないのか、ハードルの高さを見せれば、どこまで頑張ればいいのか見える」と、本説明会の開催趣旨を念押しした。
(取材・文/真狩祐志)

■サイバーコネクトツー
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