ゲーム業界が求める技術と人材とは!? 次世代機での開発発言も飛び出したサイバーコネクトツー会社説明会レポ

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 6月8日、アクロス福岡にて「サイバーコネクトツー会社説明会 in 九州 2014」が開催された。サイバーコネクトツーは福岡に本拠を置くゲーム制作会社で、『NARUTO-ナルト-』を題材とした『ナルティメット』シリーズや『.hack』シリーズなどで知られている。最近では『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』でも話題となっていた。

 この会社説明会は例年、東京や大阪でも開催しているが、「会社説明会という名のゲームクリエイター講座」を掲げる通り、実のところ普通の説明会ではなく勉強会のスタイルだ。現状として求められている最新の技術を解説していることから、毎回講演内容が異なるのも魅力である。勉強会だけに、予習としてネットで公開されている前年の講演内容の録画を視聴した上で臨む必要もある。

 募集している職種としてはゲームデザイナー、プログラマー、アーティストを対象としていたが、特にゲームデザイナーでは書類審査、一次面接、最終面接までの選考の話がなされ、確かにこれまで過去に同社でなされた話を前提としているのがわかる。ゲームデザイナーの選考の要点としては「能力をアピールしている人は現場で成長しやすい」、「ゲーム市場の分析力」や「良し悪しを客観的に判断する能力」などをポイントとしていた。なお一次面接と最終面接で聞かれる内容に変わりはないということだが、これは最終面接で松山洋社長が1人のクリエイターとして面接者に臨むからでもあるそう。

 学習の参考としてスタッフが見ているテレビ番組や書籍などの紹介では、ゲームに直接関係するもの以外でも、『プロフェッショナル 仕事の流儀』『カンブリア宮殿』『ワールドビジネスサテライト』なども挙げられていた。書籍では最近注目された『ネット釣り師が人々をとりこにする手口はこんなに凄い』(KADOKAWA/アスキー・メディアワークス)にも触れていた。

 プログラマーの説明では、常に業界が人材不足の状況は、学生と企業とで意識のズレがあることも一因ではないかとしていた。ゲーム会社の多くではプログラマー職は自作のゲームを携えて応募することとなるが、単刀直入に企業側は「応募作品を見て市販されているゲームを作る力があるかどうか」を見ており、就職してからスキルを上げていくのではなく、まさに即戦力が必要とされていることがわかる。また、ゲーム開発のジャンルでは「アドベンチャー」や「シューティング」の評価は低く、2Dよりも3Dと、難しいものが求められるようになっている。

 ゲームの開発はUnityなどのゲームエンジンを使用するケースが多くなっているが、学生の応募作において、ゲームエンジンを使っている人はそのエンジンの機能を使っただけであることが多く、ゲームエンジン無しで開発している人のほうがしっかり作っている傾向にあるという。スマホでも、今のスマホゲームからほど遠い簡単なゲームしか送られてこないことが多いそうだ。

 また、応募者に対して、プログラムの品質をチェックするには「複数人で集まってコードレビュー(内容の評価)」など、他人のプログラムと比較する機会を設けてほしいとした。これには1人で開発していたらモチベーションが続かず、問題点に気づかないという難点があるためだ。最後にプログラマー職の要点としては、「ゲームの面白さや内容よりも、多くのゲーム要素の作成に関わってほしい」とした。それには条件として、プログラムをたくさん書くことが最低限必要となってくるとのことだった。

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