『キャプテン翼』の必殺シュートは再現可能!? 高橋陽一の際限なき想像力とそのスゴさ

1406_captaintsubasa.jpg「グランドジャンプ」公式HP内キャプテン翼 ライジングサンページより。

 ワールドカップの開幕を目前に控え、日本国内もサッカーの話題で持ちきりだ。こうした中、「グランドジャンプ」で連載中の『キャプテン翼 ライジングサン』(共に集英社)のワンシーンが話題となっている。

 注目を集めたのは、第10話のラストで“神の祝福を受けし天才”ミカエルが、空中でボールをキープ→ボールを下にしたまま着地→ボールに乗った状態ですべるように数メートル前進するという場面。摩擦やボールの変形などの問題を一切気にせずに、サッカーの常識を覆すムーブを描くのは、作者・高橋陽一の真骨頂だ。しかも、ボールの上に乗ってすべるように移動する描写は以前にも登場しており、どうやら高橋のお気に入りのムーブのようだ。

 そんな中、6月3日に放送された『林先生の痛快!生きざま大辞典』(TBS系)では、ブラジル代表のネイマール選手と共に、『キャプテン翼』を特集。高橋の記憶によれば、「週刊少年ジャンプ」(集英社)では連載開始4週目で打ち切りのピンチを迎えていたとのことで、起死回生の策として「必殺技」が生み出されたと紹介した。主人公・大空翼が後の代名詞となるオーバーヘッドキックを習得するというストーリーは、打ち切り対策ということで、読者アンケートでも4位に急上昇することとなったという(高橋の記憶に基づくものという注釈付き)。そのほか、それ以降に登場した立花兄弟の「スカイラブハリケーン」や、若島津健の「手刀ディフェンス」といった同作を代表する必殺技も紹介されていた。

 さらに番組では、作中に登場する必殺シュートをJリーグの選手たちが再現した動画を紹介。外枠から鋭く曲がってゴールに吸い込まれる「カミソリシュート」(外部参照)、相手が蹴ったボールを至近距離で撃ち返す「反動蹴速迅砲」(外部参照)、2人の選手が同時にシュートを放つ「ツインシュート」(外部参照)など、完全にマンガを再現した映像に、スタジオ出演者も驚いた様子。こうしてみると、『キャプテン翼』の必殺シュートは、実現不可能なものばかりではないことがわかるだろう。

 番組では、野球少年であった高橋が1978年のワールドカップ・アルゼンチン大会をきっかけに、サッカーの“自由”なスタイルに感銘を受けて執筆に至ったことや、高橋が「大空翼=香川真司」といった具合に『キャプテン翼』の登場人物を現日本代表でイメージしていること、日本代表ながら地味な石崎了が“努力すれば夢は絶対に叶う”という哲学を体現したキャラであることなどに触れていた。

 日本サッカー協会(JFA)による12歳未満を対象とした「サッカー競技人口推移」で、連載開始時の11万9370人から「ジュニアユース編」終了時には24万6037人に上るまで、サッカー人気を爆発させた『キャプテン翼』。日本はもちろん、海外のプロサッカー選手も同作の影響を受けていることはつとに有名だ。さすがに、冒頭のボールすべりやゴールネットを突き破るタイガーショットなどを放つ選手が出てくることはないと思われるが、高橋の尽きることのない想像力とその影響に、改めて本作の偉大さを感じることができるだろう。

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