杉田智和が明かす“オーバーロード語”の裏話!? 東映特撮作品ならではの声優の苦労とは

2014.06.04

 6月1日に放送された第32話「最強の力!極アームズ!」で、最強フォーム“極アームズ”が登場し、盛り上がりを見せる『仮面ライダー鎧武』(テレビ朝日)。その回で鎧武は、独自の言語を話す因縁の敵・オーバーロードインベスのデェムシュを撃破。そんなデェムシュの声を演じる声優の杉田智和が、5月30日放送のラジオ番組「東映公認 鈴村健一・神谷浩史の仮面ラジレンジャー」(文化放送)の第87回にゲスト出演し、謎の言語“オーバーロード語”の苦労を明かした。

 この番組は、特撮が好きな声優の鈴村健一(以下、鈴村)と神谷浩史(以下、神谷)がパーソナリティを務める東映公認のラジオ番組。『仮面ライダーシリーズ』や「スーパー戦隊」シリーズをテーマにトークが繰り広げられ、またゲストには、特撮作品に出演中の声優や俳優が登場する。

 ゲストの杉田は「『仮面ライダークウガ』のグロンギ語(怪人が話す独自の言語)と同じように、(オーバーロード語も)50音の表があるんです。けど台本は日本語で書いてあって。たまにカタカナでオーバーロード語も書いてある」と語り、また「撮影をしてみて出来たシーンには、台本にセリフがないので、だから一応僕が(オーバーロード語を)考えました。50音表をみながら」と、杉田自身が“オーバーロード語”を作ってアフレコに挑んでいたことが判明した。

 また「(オーバーロード語を)考えている途中に、監督が入ってきて『なんか、感情を表現しろ!』なんて言ってくるから『今やってるよ!!』って言ったこともあった」という撮影時のエピソードも明かされ、これに対し映画『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』で仮面ライダー2号の声などを演じた神谷が「東映によくあるやつね(笑)」と返したことをきっかけに、その後は“声優の東映あるある”話に。

『仮面ライダー電王』でリュウタロスの声を演じた鈴村も「(仮面ライダー)電王の時ずっとそうだったよ」と言うと、神谷も「『結果出来ちゃったシーンなので台本にないので、なんかやってくださーい』って言われるだけのやつね。本当泣きたくなるよね」と嘆いた。台本には書かれていないものの、撮影をしていく中で出来てしまったシーンに対して、アフレコ収録の時に声優がセリフを考えることがよくあるそう。鈴村も「めっちゃ頑張るのに、オンエアされなかったりするんだよな……」と、東映特撮作品には声優ならではの苦労があるようだ。

 だが、杉田は「出演している俳優さんたちとの収録は楽しかった」と語り、「確認とか時間が空いた時に、ちょっと冗談で違ったことを言ったりすると主人公の子たち(佐野岳ら)が爆笑してくれて。吹き替えのおじさんに優しい現場だなと」と俳優たちとのアフレコ風景について話した。

 実際に『鎧武』で仮面ライダーナックルのザックを演じている松田岳は、6月1日のブログで「忘れられないアフレコ」と題し、「初めてデェムシュの声 杉田智和さんと一緒にアフレコの現場にいたんですが、【中略】アフレコは極鎧武のシーンに。本番の前に一度テストで映像を流すんですが『大!大!大!大!大将軍!』【編注:極アームズが言うセリフが流れて】その後、杉田さんがボソッと「将軍かよぉぉおお。」と一言笑」とアフレコ時のエピソードを明かしている。ちなみに「将軍かよぉぉおお」というセリフは、杉田が演じるアニメ『銀魂』の坂田銀時が言うもの。『銀魂』ネタでアフレコ現場を爆笑に包むなど、和気あいあいとした現場の雰囲気が伺えた。

 デェムシュが消滅してしまったことで、実質杉田の『仮面ライダー鎧武』の出演は終わってしまったが、物語は第2の刺客であるオーバーロードインベスのレデュエ(声:津田健次郎)の活躍が増えそうな予感。同番組で「ツダケンさん(津田健次郎)はまだそんなにバトルシーンがないんで、“オーバーロード語”に苦労してない。けどバトルシーンになったら『これはもうわからねーな』って言ってた」と杉田が語っていたように、今後も津田健次郎をはじめる声優たちの苦労が詰まった“オーバーロード語”にも注目だ。

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