SKE48で「無観客卒業公演」!?　アイドル自ら撮影＆配信した切なる思いとは？

編集部

2014.06.04

　公演はSKE48研究生公演として空が出演した『会いたかった』『制服の芽』公演曲、その中でも彼女がユニットを担当した曲をフィーチャーした形のセットリスト。稽古場での収録といってもOVERTUREに始まり、MCコーナーにアンコール、最後のハイタッチまでと公演の構成に沿った内容。ステージはいつもの劇場と違って狭い稽古場、さらに撮影はカメラ1台とあって収めきれない部分もさすがにあった。さらに全員がレッスン着というのもあって、客前の正規公演に比べるとその雰囲気は随分ほのぼのとしたもの。

卒業した空美夕日ちゃん（「BBQ松村香織の今夜も1コメダ#312」より）。

　しかし、その「同期」「研究生」として研鑽してきた仲ゆえの笑顔、そしてこうした形とはいえ仲間を送り出すことが出来たメンバーの喜びの笑顔は何よりも眩しい。SKE48のイメージである「熱いダンス」とはまた別の、メンバー同士の熱い繋がりを見せつけるようなパフォーマンスで楽しませてくれた。非公式とはいえ最終公演となった空も終始笑顔を見せる、明るい卒業公演となった。

　また、今回の公演には松村香織自体は参加せず、撮影に終始したが、最後のスタッフロールには既卒業メンバーやこの日来れなかった6期生の名前も入れるなど、彼女の6期生と研究生への思いが端々に溢れた映像に仕上がっている。最年長研究生にして、アイドルでありながら自らアピールするほどの「ブスキャラ」でありながらも、今回の総選挙では速報9位という快挙を果たし、最終結果も注目されている松村。あらためてこの映像は彼女に対するメンバー、そしてファンからの絶大な信頼の理由を証した形といえる。

　先に書いたとおり、現在研究生公演が行われていないSKE48研究生。AKB48グループに対する世間の注目は巨大なステージやメディアの上だけかもしれない。しかし、現在の人気メンバーも最初に自らの心に熱を灯したのは劇場の上。そこにはテレビやドーム級公演では見れないような、小さくてもそこにしかない輝きが今もある。定期的にステージに立てない現状のメンバーも少なくない。ただ、だからこそ見えるメンバーの情熱や結束が生み出すドラマに注目したい。
（文／大坪ケムタ）

▼『空美夕日卒業公演（仮）』セットリスト
OVERTURE
恋を語る詩人になれなくて
渚のCHERRY
涙の湘南
狼とプライド
リオの革命
JESUS

（アンコール）
未来の扉
SKE48
桜の花びらたち
眼差しサヨナラ

＜BBQ松村香織の今夜も1コメダ#312＞
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